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管理栄養士「思わぬ影響が出ることも…」→実は『豆乳』の飲みすぎは危険だった…意外と知られてない“1日の適量”とは?【管理栄養士が監修】

  • 2025.7.16
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

豆乳は健康志向の方に人気のドリンクですが、「体にいいから」と毎日たくさん飲んでいませんか?実は、豆乳にも適量があり、過剰に摂取すると思わぬ影響が出ることも。

この記事では、管理栄養士の視点から「豆乳を飲みすぎるとどうなるのか?」、1日の目安量と、知っておきたい注意点を分かりやすく解説します。美味しく健康的に豆乳を楽しむためのポイントを、ぜひ押さえておきましょう。

豆乳の魅力と知られざる注意点をチェック

豆乳は大豆から作られていて、植物性たんぱく質やイソフラボンを豊富に含んでいます。イソフラボンは女性ホルモンに似た作用を持ち、肌の調子を整えたり、更年期症状の緩和に役立つとされています。また、コレステロールもゼロ。牛乳の代替品として、乳糖不耐症の人でも飲みやすいのも人気の理由です。

しかし、豆乳は栄養成分が豊富なだけに、過剰摂取すると体に影響を及ぼすこともあります。たとえば、イソフラボンは適量であれば健康効果が期待されますが、多量に摂りすぎるとホルモンバランスに影響を与えてしまう可能性があります

また、豆乳にはフィチン酸という成分が含まれていて、過剰摂取によりミネラルの吸収が妨げられることも報告されています。特に子供や妊婦は特定保健用食品として日常的な食生活に上乗せして摂取することは、推奨できないとされています。

豆乳の1日の適切な摂取量と飲みすぎると怖い理由とは?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

内閣府食品安全委員会によると、大豆イソフラボンの安全な1日摂取目安量の上限は70〜75mg/日(大豆イソフラボンアグリコン換算値)とされています。製品によって含有量に差がありますが、豆乳には100g当たり7.6~59.4mg、平均で24.8mg含まれています。

イソフラボンは、大豆を原料とする食品のほとんどに含まれているので、豆乳を日常的に飲む場合は約コップ1杯(200ml)程度にするのが良いでしょう。それ以上飲んだからといってすぐに体調に変化があらわれることは少ないですが、豆乳の飲みすぎは以下のようなリスクにつながることがあるため注意が必要です。

  • ホルモンバランスの乱れ:イソフラボンを長年過剰摂取することにより、前立腺がんの死亡リスクが高まるという研究や、女性の肝がんのリスクを挙げるという報告もあり、まれに月経不順や乳房の張りなどの症状が出る可能性があります。
  • ミネラル吸収の低下:フィチン酸がカルシウムや鉄などのミネラルの吸収を妨げ、特に偏った食事だと不足を招く可能性も。
  • カロリー・脂質の摂りすぎ:豆乳はヘルシーなイメージがありますが、牛乳と同程度の脂質を含んでいるので飲みすぎには注意です。
  • 消化トラブル:一度に大量に飲むと、お腹がゆるくなることもあります。

これらはあくまで過剰に摂った場合に起こりやすい問題なので、毎日適度に楽しむ分には心配ありません。

豆乳で健康的な生活を楽しもう!適量を守ることが大切

豆乳は健康や美容の強い味方。たんぱく質やイソフラボンなどの栄養素は、毎日の食生活にプラスアルファで取り入れたいものです。

ただし、何事もやりすぎは禁物。1日の適量を守って、バランスよく楽しみましょう。過剰な飲みすぎはホルモンの乱れやミネラル不足など、思わぬ健康トラブルの原因になることもあるので注意してください。

あなたの健康的なライフスタイルの一環として、うまく豆乳を取り入れて毎日をもっと元気に、もっとキレイに過ごしましょう!


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけでなはなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。