1. トップ
  2. 「義実家への訪問が憂鬱になりがちな人へ…」→心理士が解説する“乗り切るためのちょっとしたコツ”は?

「義実家への訪問が憂鬱になりがちな人へ…」→心理士が解説する“乗り切るためのちょっとしたコツ”は?

  • 2025.6.21
undefined
出典:photoAC ※画像はイメージです

核家族化が進み、同居に関する悩みを持つ人は減ったものの、義実家への訪問はやはりついて回るものです。

義実家の居心地が良くて、一人でも遊びに行くなんて人もいますが、毎回憂鬱で憂鬱でたまらないという人もいるのではないでしょうか。せっかくのお休みを憂鬱な気持ちで過ごすのは嫌ですよね。

そんな憂鬱な気持ちを少しでも軽くするための、ちょっとしたコツを人間関係のプロである心理士が解説します。

義実家への訪問中、無理はしない

義実家への訪問が憂鬱なのは、あなたがかなり無理をしているからかもしれません。

義母や義父からの評価を気にしてしまい、いい嫁でいようと頑張りすぎてしまっていませんか?常に笑顔を見せ、気を張って、発言にも気をつけて。それは過剰適応と呼ばれる状態です。周りの環境に自分を無理に合わせようとして頑張りすぎることで起こります。

普段は一緒に住んでいないからこそ、できるだけいい関係を保とうと頑張ってしまうのでしょう。確かに、よく気が利いて笑顔で穏やかなお嫁さんだと喜ばれるものかもしれません。もし、訪問が数時間くらいと短い時間なら頑張ることもできるでしょう。でも何泊かするような訪問となると、相当に疲弊してしまいそうです。次の訪問が憂鬱になり、嫌だなと感じてしまっても仕方ないかもしれません。

そういうときは、「自分は裏方だと思う」といいかもしれません。義両親はあなたの伴侶や孫に会うことを何より楽しみにしています。あなたは、それをサポートするのが役割です。前に出て頑張るのではなく、伴侶やお子さんを前に出して、裏方に徹することで少し気持ちも楽になるのではないでしょうか。

適度な距離感を保つ

義実家に訪問したからといって、べったり一緒に過ごす必要はありません。大抵、義両親の方も、ずっと家に居られると、息が抜けなくなると感じるものです。せっかくの訪問だからと思うかもしれませんが、何かしらの用事を作って、ちょこちょこ離れる時間も作ることは大切でしょう。

観光に出掛けてみたり、忘れ物をしたと買い物に出てみたりすると、あなた自身も少しホッとできる時間になるのではないでしょうか。どんなに円満な関係が築けていても、行動を常に共にするのはしんどいものです。ご主人や子どもでも、少し離れたいと思うことがあるのではないでしょうか。それが義両親となると、余計にそう感じても仕方がないでしょう。

また訪問の頻度を下げてみたり、何回かに一回はあなた抜きで行ってもらったりするのもよさそうです。あなたにとって、憂鬱だけど許容できるラインを見つけることが大切かもしれません。

まとめ

義実家への訪問は、義両親にとって、限りある人生の中で自分の子どもや孫に会える貴重な時間です。

憂鬱だと感じるということは、あなたはその機会をちゃんと作ろうとしてあげているということでしょう。

「過剰適応」の状態にならないよう“自分の気持ちも大事にする”ことが長続きの秘訣です。無理はせず、裏方に徹し、そして適度な距離を保ちながらできるだけ長く上手に付き合っていけるといいかもしれません。そして、憂鬱なことを頑張った自分には適宜ご褒美をあげましょう。



ライター:aiirococco
専門認定公認心理師、臨床心理士。総合病院にて子どもからお年寄りまで幅広い年齢層を対象に、心理カウンセリングを担当しています。それぞれのライフステージでの悩みに、そっと寄り添える心理職を目指して日々勉強中です。