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歯科医師「濡らしてから使わない方がベター」 実は勘違いしていた?!歯磨き粉の『NGな使い方』とは【医師の監修】

  • 2025.6.16
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

朝起きて、洗面台で歯ブラシを手に取ると、つい水で濡らしてから歯磨きを始めていませんか?「歯ブラシは濡らしてから使うもの」と思い込んでいる人は意外と多いはず。でも、これ実は間違いだったかも…ということを知っていましたか?

知らず知らずのうちにやっているNGな使い方が、逆効果になることも。今回は、歯ブラシの正しい使い方について掘り下げていきましょう。

なぜ「濡らすのが当たり前」なのか?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

まず、なぜ多くの人が歯ブラシを濡らして使っているのでしょうか。テレビや雑誌、SNSで見かける歯磨きの風景は、水で濡らした歯ブラシに歯磨き粉をつけていることが多い印象があります。水で濡らすことで「歯磨き粉の泡立ちがいい」「ブラシが柔らかくなって歯に優しい」と感じる人も多いでしょう。

実は歯科医師の意見によると、ブラシを濡らしてしまうと「歯磨き粉の研磨剤やフッ素の濃度が薄まり、汚れや歯垢を落とす力や虫歯予防効果が弱くなってしまうことも…」とのこと。歯磨き粉には適切な濃度があり、それが薄まると本来の効果が損なわれるのです。

さらに、濡らした歯ブラシに歯磨き粉をつけることで、ブラシの毛が過度に柔らかくなり、歯や歯ぐきをしっかり磨く際の摩擦力が落ちてしまうこともあると言われています。つまり、なんとなくやっていた歯ブラシを濡らすという行動は逆にNGかもしれません。

正しい歯磨きのポイント

次に正しい歯磨きのポイントを見ていきましょう。歯に付着したガンコな汚れには、歯磨きの際にしっかりブラシを歯に当てて小刻みに動かすことが大切。強くゴシゴシ磨くことは歯や歯ぐきを傷めやすいので避けましょう。また、歯ブラシの毛先が広がってきたと感じたら交換をしましょう。毛先が広がったまま使うと汚れを効果的に落とせません。

さらに、忙しい朝や疲れた夜、つい歯磨きを省略しがちですが、1日2回の歯磨きが推奨されています。しかし、余裕があれば毎食後1日3回磨くのが理想的だとする考えもあります。食事のたびに磨ければ常に口腔内を清潔に保てるため、できるだけ歯磨きをおこなうことがベストです。

なんとなくの習慣を変えてみよう

歯ブラシを濡らさずに使うだけ…こんなに簡単なことが、口の健康にこんなにも影響しているとは驚きですよね。虫歯や歯周病予防には、毎日のお手入れが何より大切。だからこそ、効果的な歯磨きを実践していきたいものです。

正しい知識とちょっとした工夫で、あなたの歯の健康を守っていきましょう!


監修者:まつむら⻭科クリニック 院⻑ 松村賢(まつむら・けん)

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「いつまでもおいしく食べる」をモットーに、2015(平成27)年に地元である宮城県大崎市に「まつむら歯科クリニック」を開院。歯周病治療などの予防歯科を中心とし、保険診療・審美歯科・ホワイトニング・インプラント・義歯(入れ歯)・摂食嚥下リハビリテーション・訪問診療など、幅広い診療を行っている。
<経歴>
奥羽大学⻭学部卒(医師免許取得)
東北大学大学院⻭学研究科博士課程修了(歯学博士)
仙台市内⻭科クリニック 分院⻑
まつむら⻭科クリニック開院