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38年前、日本中が耳を奪われた“未来的な電子音” 時代を牽引し、今なお愛される“不朽のテクノポップ”

  • 2025.6.29

「38年前の今頃、どんな曲が心に響いていたか覚えている?」

1987年、日本の音楽シーンは多様なジャンルが混在し、エレクトロニックサウンドが新たな潮流を生み出していた。そんな中、TM NETWORKの『Get Wild』は、当時のリスナーに強烈なインパクトを与え、今なお多くの人々に愛され続けている名曲だ。

1987年4月8日にリリースされるやいなや、瞬く間にヒットチャートを駆け上がり、日本の音楽史にその名を深く刻んだ。リリースから約38年が経過した現在も、TM NETWORKの代表曲として、世代を超えて輝き続けている。

TM NETWORKの代表曲『Get Wild』の魅力

『Get Wild』は、TM NETWORKが手がけた楽曲であり、1980年代のテクノポップやシンセポップの流行を反映したサウンドが特徴だ。シンセサイザーを駆使したエレクトロニックなサウンドは、まさに“未来的”。当時の音楽シーンに新風を吹き込み、多くのリスナーを魅了した。

特に特徴的なのは、その歌詞とメロディだろう。歌詞には、都市で生きる人々のエネルギーや、混沌とした時代を背景にした強い意志が込められている。リズムに合わせて聴く者を引き込み、TM NETWORKのボーカルである宇都宮隆の力強く情熱的な歌唱が、曲の持つエネルギーと見事にマッチ。木根尚登が奏でるギターと共に聴き手に強い印象を与え、その歌唱力と音楽性の融合は、TM NETWORKを革新的な音楽グループとして位置づけた。

なぜ『Get Wild』は時代を越えて愛され続けるのか?

『Get Wild』が時代を超えて愛され続ける理由は、その革新的なサウンドと普遍的なテーマにある。

1980年代当時、音楽シーンはエレクトロニックサウンドが台頭し、テクノポップが流行していた。しかし、『Get Wild』はその流行の単なる模倣にとどまらず、独自の音楽性を打ち出した作品だった。

作曲およびプロデュースは小室哲哉が担当し、シンセサイザーやドラムマシンを駆使した未来的でグルーヴ感のあるリズムが特徴だ。このアプローチは、当時の音楽シーンで新しい挑戦と受け止められ、同時期に活躍した他のアーティストにも影響を与えた。

さらに、歌詞の内容は時代背景にフィットし、都市の喧騒や個人の葛藤を表現することで、聴く人々に深い共感を呼び起こしたのだ。社会に生きる力強さや、どんな困難にも立ち向かう姿勢が感じられ、そのメッセージ性は今でも色褪せることがない。

『Get Wild』が音楽業界に与えた影響

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(C)SANKEI

TM NETWORKの音楽性を一躍広めるきっかけとなった『Get Wild』は、その後のキャリアに大きな影響を与えた。この曲の成功によって、TM NETWORKは日本の音楽シーンにおける存在感を強め、後の活動においてもその音楽性を踏襲しつつ、新たな方向性を打ち出していった。

また、『Get Wild』は、アニメ『シティーハンター』(日本テレビ系)のエンディングテーマとして使用され、アニメファンにも広く認知されることとなった。アニメの世界観にぴったりとフィットするこの曲は、アニメと音楽の融合がいかに強力な力を持つかを示した一例である。

時代を超えて愛される名曲

『Get Wild』の影響は、TM NETWORKにとどまらず、日本の音楽業界全体に広がった。シンセサイザーを駆使したエレクトロニックサウンドは、他のアーティストにも大きな影響を与え、1980年代後半から1990年代初頭にかけて、テクノポップやシンセポップがさらに盛り上がる土壌を作り上げたと言えるだろう。

38年が経過した今も、『Get Wild』はその魅力を失うことなく、多くのリスナーに愛され続けている。これからも音楽史に残る名曲として、世代を超えて人々に強い影響を与え続けるだろう。


※この記事は執筆時点の情報です。