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45年前、日本中を虜にした“和製氷上の妖精” 9年続いた「〇子」ブームを終わらせたのは?

  • 2025.5.28
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(C)SANKEI

今回は、明治安田生命が発表している「名前ベスト100」から、1980年(昭和55年)に多かった女の子の名前ランキングを紹介します。

女優の小池栄子さんや俳優の玉木宏さんなどが生まれた1980年。この年を境に、長く続いた「〜子」名前の一強時代に変化が現れました。昭和から平成へと移り変わる時代の変化が、名前にも表れた興味深いランキングを見ていきましょう。

ベスト3は?9年ぶりに「子なし」名前が1位に

1980年の女の子の名前ベスト3は、こちら!

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  1. 絵美
  2. 裕子
  3. 久美子

このランキングで最も注目すべきは、1位の「絵美」です。1971年から1979年まで9年連続で「〜子」がつく名前がトップを独占していた中、ついに「子」のつかない名前が1位に返り咲きました。

2位の「裕子」、3位の「久美子」は従来通りの「〜子」名前が占めており、まさに新旧の名前が入り混じる過渡期の様相を呈しています。トップ10全体を見ても、「子」のつく名前が6つ、つかない名前が4つと、時代の変化を数字で表した興味深い結果となりました。

なぜ一位が「絵美」?

「絵美」が1位になった背景には、当時フィギュアスケート界で活躍していた、“和製氷上の妖精”の愛称で親しまれる渡部絵美さんの存在が大きく影響していたと考えられます。

1979年の世界選手権で3位入賞を果たし、翌1980年のレークプラシッド冬季オリンピックに出場した渡部絵美さんは、まさにこの時期の日本スポーツ界のヒロインでした。美しい演技と華やかな存在感で、多くの人々を「絵美スマイル」で魅了していたのです。

また、「絵美」という名前には、美しい絵を描くように美しく育ってほしいという願いが込められており、従来の「〜子」という伝統的な名前とは異なる、新しい価値観の表れとも言えるでしょう。

同じく上位にランクインした「恵美」(8位)と合わせて、「美」という漢字への注目度の高さも伺えます。この年を境に、名前に込める親の願いにも変化が生まれ始めていたのかもしれません。

まとめ

1980年の女の子の名前ランキングは、日本社会の変化を象徴する興味深い結果となりました。長く続いた「〜子」名前の時代から、より多様な名前へと移り変わる転換点の年だったと言えるでしょう。

「絵美」の1位獲得は、スポーツ界のヒロインの影響もあり、従来の伝統的な名づけから、より個性的で現代的な名前への変化の始まりでもありました。

時代と共に変わる名前の流行を見ていると、人々の想いや社会の動きが分かり、とても興味深いですね。あなたの名前にも、きっと生まれた時代の特色が込められているかもしれません。


出典:明治安田 | 生まれ年別名前ベスト10