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30分経過しても来ないバス 現地人に聞くも「そのうち来る」と笑顔!?“驚きのワケ”が明らかに<海外>

  • 2025.6.25
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出典:photoAC(写真はイメージです)

今回は、Yukioさん(30歳・自営業)がマレーシア滞在中に経験した、公共交通にまつわるカルチャーショックについてご紹介します。

約8年前、日本語教師としてマレーシア・クアラルンプールに赴任したYukioさん。

到着から数日後の休日、初めての市内観光に出かけようと、路線バスを利用しようとしたところ、思わぬカルチャーショックを受けたといいます。

日本人にとって“当たり前”の感覚が通じなかった、驚きの体験とは…?

初めてのバス利用で味わった“異文化の洗礼”

2017年当時、私はマレーシアのクアラルンプールで、日本語教師として働いていました。

マレーシアに到着後すぐに仕事が始まったこともあり、ゆっくりと街並みを見ることができたのは到着してから数日後の休日でした。

まずはバスに乗って市内を出よう」こう思い立ち、バスの予定時刻を検索しようとすると…。

なんと時刻表がなかったんです。というのもマレーシアの路線バスには時刻表がないことが一般的らしく、「だいたい15分~30分くらい待てば来る」という感覚で利用するんだそうです。

これを知るやいなや、「そんなことあるのか」と軽いカルチャーショックを受けたのですが、ここからが本番でした。

というのもその後バスを待っていたんですが、待てど暮らせど、バスが来ないんです!!

10分、20分、30分が経過してもバスの気配はなく、不安になって近くにいた人に「あと何分で来ますか?」と尋ねると返ってきたのは、「そのうち来るよ〜」という、あっけらかんとした笑顔。

え、そういう問題?」とおもわず固まってしまったのを今でも覚えています。

まわりの地元の人たちが全然動じていなくて、スマホをいじったり、雑談しながらのんびり待っていて…その光景もまた衝撃でした。

マレーシアの公共交通は「遅れて当たり前」?

前述のとおりマレーシアの路線バスには時刻表がなく、「なんとなく」の間隔でバスを待つことが多いです。

渋滞天候運転手の休憩などさまざまな要因で、数十分から1時間以上待つことも珍しくありません。

ネットにもいくつか情報は乗っているのですが、それでも「参考程度」。

現地向けアプリなどの方が精度は高いものの、それでも予測は難しいといわれています。

鉄道(LRT、MRT、モノレール)は比較的正確とはいえ、日本のように“秒単位”で動くわけではありません。スコールで線路や道路が冠水し、運行がストップすることもあります。

「時間はゴムのように伸び縮みする」マレーシア的時間感覚

私が感じたのは、ただの交通の遅れではなく、“時間に対する考え方そのものが違う”というカルチャーショック。

日本では、「時間に正確」という概念が社会全体の前提としてありますが、マレーシアでは「そのうち来る」という精神が根付いているように感じました。最初は戸惑いましたが、次第に私も「まあ、来たら乗ればいいか」と考え方が変わっていきました。

マレーシアでは、「時間はゴムのように伸び縮みする」とよく言われるほど、時間に対して寛容な文化があり、予定に厳密であることよりも、「その場にいること」「流れに身を任せること」が大切にされているのだと、気づかされました。

マレーシアで公共交通を使うときの“コツ”

あのときの経験以来、私なりに気づいた「うまく付き合うコツ」がいくつかあります。これからマレーシアを訪れる方の参考になればうれしいです。

  • とにかく焦らない
    まずは深呼吸して「そのうち来るよな」くらいの気持ちで待つのが基本です。

  • スケジュールに余裕を持つ
    日本みたいに「9時に出て9時30分に着く」なんて計画は、最初から立てないほうがいいです。

  • 配車アプリが便利
    急ぎのときは配車アプリを使えば安心感があります。とはいえ、これも渋滞には勝てません(笑)

  • 時刻表は“おおよその目安”
    Googleマップの時刻表示は信じすぎないほうがいいです。本当に「目安」です。

予定通りに動くこと」よりも、「どう行動するか」を柔軟に考えることが、マレーシアで快適に過ごすコツ。

もしこれからマレーシアに行く機会がある人は、ぜひそのことをちょっと覚えておいてください。きっと役に立つ場面が来ると思います。

「予定通り」に縛られない旅を

マレーシアでのバスや電車は、「時間通りに来る」という前提ではなく、「そのうち来る」を楽しむもの。

私が感じたように、日本人にとっては戸惑うことも多いですが、そうした違いこそが海外体験の醍醐味だと思います。

正確さ”ではなく、“心の余裕”を持つこと。それが、マレーシアの公共交通と上手につき合う最も大切な方法かもしれません。



提供:Yukioさん(30歳・自営業)

※本記事は体験談をもとに構成されています。
※体験は渡航当時の状況を基にしており、現在の事情とは異なる可能性があります。
※写真はすべてイメージです。