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医師「多くの女性が経験」更年期の『胸の張り』…実は病気のサインかも?!見逃してはいけない“2つの症状”【医師の解説】

  • 2025.5.31
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「なんだか胸が張って痛い…でももう年齢的に更年期だし、これもよくあることなのかな?」そう思っている女性はたくさんいます。しかし、これが病気のサインである可能性もあるのです。日頃から健康管理をきちんとしている方はもちろん、ちょっと不安が頭をよぎった方も。この記事では、更年期の胸の張りについて医師の視点から解説し、これがどういった症状を指しており、何が原因となっているのかを詳しくご紹介します。

更年期の胸の張り、実は多くの方が経験する

まず、更年期における胸の張りは、決して珍しいことではありません。

多くの女性が経験するこの症状は、更年期に差し掛かった際のホルモンバランスの変化が一因となっています。エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンの分泌が減少または不規則になることで、生理周期が乱れ、様々な身体の変化を引き起こします。

その一環として、胸の張りや痛みが現れることがあります。一方で、この胸の張りがただの更年期の症状でない可能性がある場合も頭に入れておくべきです。

例えば、乳腺のトラブルや他の健康問題が隠れていることもあるのです。他にも、ストレスや不規則な生活習慣、食事の偏りなどが症状を悪化させる原因になります。

症状が続く場合は病気の兆候も!どうやって見分ける?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

特に気になるのは、この胸の張りが単なる更年期の現象で済まされない病気の兆候かもしれないという点です。

例えば、乳腺疾患や希少ながら乳がんの初期症状として現れることもあります。胸の張りとともに、しこりや皮膚の変化、乳頭からの分泌物がある場合は、すぐに医師の診断を受けることが推奨されます。

また、痛みが続く場合や今までと違った張り感は、他の病気の可能性も示唆します。例えば、高プロラクチン血症や甲状腺疾患などが関与していることも考えられます。医師に相談することで、血液検査や超音波検査など適切な方法で検査をし、原因を特定することができるでしょう。

また、更年期が原因の場合、日常生活で実践できることとしては、生活習慣の見直しをしてみましょう。

食事は、ホルモンバランスに影響する大豆製品などの摂取を心がけ、適度な運動を取り入れることが大切です。これにより、更年期で悩んでいた症状が軽減される場合もあります。また、日々のストレス管理もホルモンバランスを安定させるポイントです。

自分の体をしっかりと見つめ直そう!

更年期に差し掛かると、様々な体の不調が現れることが多く、自分の体に何が起こっているのか不安になることもあります。

しかし、そうした時こそ、少し立ち止まり自分の体の声をしっかりと聞くことが大切です。胸の張りもそのひとつのサイン。これを機会に、日々の生活を見直し、ストレス管理や生活習慣の改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。

また、定期的に健康診断を受けることも重要です。医師のアドバイスを受けながら、適切なケアを行えば、より健やかな更年期を過ごすことができるでしょう。


監修者:浅草橋西口クリニックMo 頴川 博芸

静岡県沼津市出身。日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。