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医師「ひどい場合は痛みを伴う」“ジェルネイルアレルギー”の症状とは?…セルフネイルで気をつけるべき“ポイント”【医師の監修】

  • 2025.6.3
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

ネイルサロンで素敵なジェルネイルを楽しもうとしたら、突如として手が腫れてしまった…そんな経験をした方もいるのではないでしょうか。ここ最近、ジェルネイルをすることでアレルギー反応を引き起こすケースが増えてきています。

この「ジェルネイルアレルギー」と呼ばれる症状について、詳しく解説していきます。

ジェルネイルアレルギーって何?

ジェルネイルアレルギーは、その名の通りジェルネイルに使用される化学成分に対するアレルギー反応です。

このアレルギーの原因は、ジェルネイルの場合、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)やベンゾフェノン、アクリル酸といった成分、またオフの際に使用するリムーバーに含まれるアセトン、硬化に用いるUVランプなど多岐にわたるといわれています。

これらの成分が肌に触れることで、免疫系が過剰に反応し、アレルギー症状を引き起こすことがあります。症状は、手や指が赤くなったり腫れたり、かゆみがでたり、ひどい場合には水疱ができて痛みを伴うこともあります。

アレルギーの発症は個々の体質によって異なるため、初めてネイルをした時には症状が現れない場合でも、何度も繰り返すうちにアレルギーを発症する可能性があります。また、一度アレルギーが確認されると、その後のジェルネイルは避けるべきとされています。

アレルギー反応がでたらどうしたらいいの?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

ジェルネイルはオフも含めてさまざまな成分が入ったジェルやリムーバーを使用します。そのため、施術中にアレルギーの症状が出てもすぐに原因の成分を特定することは難しいとされています。また、施術後に症状があらわれる場合もあり、気になる症状がでた場合はすぐに皮膚科や専門家を受診しましょう。

ジェルネイルの施術の際は、ジェルが爪周囲の皮膚に付着しないようにする、未硬化のジェルを残さない、適切なアフターケアを行うなどが求められます。

近年は家庭で行うセルフネイルが普及しており、専門の知識がないままにジェルネイルをすることがアレルギーを引き起こすリスクを増やしています。適切にジェルを扱わない場合、皮膚に長時間化学物質が触れることになり、アレルギー発症の引き金となることがありますので注意が必要です。そのため、自宅でジェルネイルを行う場合には、必ず手袋をして作業することが推奨されます。さらに、全成分表示を確認し、少量で試してみることも1つの手です。

ジェルネイルを楽しむために

ジェルネイルは手軽に美しい爪を手に入れる手段として人気がありますが、化学物質の扱いには十分な注意が必要です。一方でアレルギーのリスクを知っておくことで、発症した際に適切な処置を受けることができます。

なにか気になることがあれば、早めに医師や専門家に相談するのを忘れないでください。


監修者:医療法人社団日進会 院長、理事長
平岩 亮一(ひらいわ りょういち)

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1995年、埼玉医科大学医学部卒業。2017年、医療法人社団日進会開設、にっしん皮フ科・形成外科開業。今年で開業20周年。所属学会(日本形成外科学会他)。平成28年より【生体皮膜剤】【痒み防止剤】にて日本・アメリカフランスを含む13件の特許を取得し現在に至る。