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医師「注意が必要です」→実は『足の爪の変色』は放置すると危険だった…見落としがちな“3つの異変”とは?【医師が解説】

  • 2025.5.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

日常生活で何気なく見過ごしがちな足の爪。実は、その色合いや質感の変化には、体からの大切なメッセージが隠れているかもしれません。変色した爪を見て、「まあ、そのうち治るだろう」と思っていませんか?しかし、その変化には注意が必要です。

今回は、見落とされがちな「足の爪の変色」の原因と、それに関連する健康サインについて、医師の解説をもとに詳しくお伝えします。

足の爪が変色する原因とは?

足の爪が変色していることに気付いたとき、まず考えられるのは「外部からの影響」です。

例えば、窮屈な靴を履いていたり、何かに爪をぶつけたりすると、爪が青黒くなったりします。これらは物理的なダメージが原因で、通常は時間とともに回復するでしょう。

しかし、変色の原因はそれだけではありません。特に医師が注意を促すのは、黄色く変色した爪です。

これは、爪水虫(爪白癬)と呼ばれる感染症が原因であることが多いです。これは、白癬菌というカビの一種が爪に感染することによって引き起こされる病気です。この白癬菌は、湿気の多い場所を好んで繁殖する特徴があります。ですので、足元が湿気を持ちやすい靴の中は、彼らにとって絶好の繁殖地なのです。この症状は爪が白く濁ったり、黄色く変色したり、厚みが出たり脆くなったりと、爪の見た目が明らかに変わることで気付きやすいです。爪水虫は白癬菌というカビの一種が引き起こし、見た目だけでなく爪の材質をも変えてしまいます。

また、ジェルネイルをリムーバー等ではがした後や、爪が物理的ダメージによりばがれて爪が青黒くなった後に、爪の中が緑色に変色する状態を「グリーンネイル」といい緑膿菌感染が疑われます。

さらに赤や紫の変色は血行や血圧に問題があることを示しているかもしれませんので、変色が続く場合には医師に相談するのがおすすめです。

爪の変色や状態の変化が示す体からのサイン

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

足の爪の色の変化だけでなく、その裏に隠された健康状態にも注目してみましょう。

例えば、爪が黄色く肥厚している場合、呼吸器系の問題、特に慢性的な肺の状態悪化が考えられます。また、爪の端がへこむような特徴がある青色爪症候群はリンパ系の異常を示すことがあります。

これらの背景には様々な健康問題が潜んでいる可能性があるため、自己判断で解決しようとせず、専門家の意見を聞くことが重要です。毎日のケアとしては、爪を常に清潔に保つこと、湿気が溜まりやすい靴は定期的に乾燥させたり、清潔に保つことが大切です。

また、ビタミンやミネラル不足も原因となることがあるため、バランスの取れた食生活からもぜひ見直してみてください。

日々のケアと早期発見が鍵

足の爪が変色する理由は様々ですが、それを見過ごさず、早めに対応することが健康を守る重要なステップになります。今日からでも始められる簡単なケア、例えば毎日の足のお手入れや適切な栄養摂取は、爪だけでなく全身の健康につながる良い習慣となりますよ。

もし爪の変色が気になる場合は、一度医師に相談してみてくださいね。


監修者:医療法人社団日進会 院長、理事長
平岩 亮一(ひらいわ りょういち)

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1995年、埼玉医科大学医学部卒業。2017年、医療法人社団日進会開設、にっしん皮フ科・形成外科開業。今年で開業20周年。所属学会(日本形成外科学会他)。平成28年より【生体皮膜剤】【痒み防止剤】にて日本・アメリカフランスを含む13件の特許を取得し現在に至る。