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「まだ元気だから」「終活なんて早い」…先延ばしにした人の“末路”とは?→終活のプロが警告する、“想定外の落とし穴”とは

  • 2025.5.31
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「まだまだ元気だから、終活なんて早いよ。」そんな考えに陥っていませんか?実は、この「まだ早い」という考え方こそが、終活の大きな落とし穴になるのです。あなたが元気な今だからこそ、きちんと準備をしておくことが未来の自分を助けることにつながります。終活のプロは、特に準備が遅れた人が抱える深刻な問題を指摘しています。今回は、終活を先延ばしにしてしまった人がどのような末路をたどる可能性があるのか、詳しく見ていきましょう。

元気なうちに動き出さないと手遅れになる理由

多くの人が「まだ元気だから、終活のことは考えなくてもいい」と思いがちです。

しかし、終活を先延ばしにすると家族に莫大な負担をかけてしまう可能性があるのをご存知ですか?

例えば、自分の意志が反映されていない遺産分割や、終焉の際に望む医療措置が取られないなど、さまざまな問題が生じえます。

事前に準備をしていなければ、家族が何を基準にして決断をしてよいかわからず、最悪の場合、家族間のトラブルに発展こともあります。

終活とは、「自身の人生を自分らしく終えるための準備」であり、これにより愛する人々への負担を軽減することができます。

準備が遅れた場合に起こりうるトラブル

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

では、準備を怠った人がどのような状況に直面するのでしょうか。

一つの例として挙げたいのが、急な病気による入院が発覚した際の問題です。医師から「今後のことを考えておいてください」と告げられたとしても、遅かれ早かれ、自分が何をどうしたいのか、何を伝えたかったのかを具体的に決める時間さえないまま状況が悪化してしまうことがあります。

財産分与ひとつをとっても、遺言がないことが家族間のトラブルを招く原因になることがあります。

もしくは、終末期医療について自分の意志が家族に伝わっていないために、本意とは異なる治療を受けることになる可能性もあります。これらの問題は、「まだ元気だから」と未来のことを考えていなかった人たちにとって、大きな心残りとなってしまいます。

今すぐ始めることができる簡単なステップ

ここまでお話ししたように、終活を先延ばしにすることがどれだけ危険であるかお分かりいただけたかと思います。

でも「何をどう始めて良いのかわからない」という方も少なくないでしょう。

まず、簡単に始められるステップとして、エンディングノートを書いてみることをお勧めします。これは、遺産や葬儀の希望、医療に関する意向を記録するノートで、購入も容易ですし、インターネット上からダウンロードできるテンプレートも充実しています。

また、公証人役場での遺言書の作成も有効です。これにより、法的に保障された形で自分の意思を残すことができます。いずれにせよ、専門家へ相談することで、自分に合った最適な方法を見つけることができるでしょう。

未来の自分と家族のために今できることを

結論として、元気なうちに終活を始めておくことは、将来の自分自身、そして何よりも家族への最高の贈り物です。

気がついたときには、手遅れになっていることのないように、ぜひ行動をおこしてください。

あなたの手で未来をしっかりと準備することで、誰もが安心して生きることができる社会づくりに貢献できます。今日この瞬間から、できることを始めてみてはいかがでしょうか?


監修者:原田 如庵
主任介護支援専門員(ケアマネジャー)・社会福祉士。
医療福祉の現場で15年以上にわたり、高齢者やそのご家族への相談支援に携わる。地域包括支援センターや在宅介護の現場での経験を活かし、終活やエンディングノート、相続準備など人生のしまい方に関する情報を、現場目線でわかりやすく伝えることを心がけている。