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「こんなはずではなかった」「想像と違う」高齢者施設に入居したものの…後悔する人の“意外な共通点”とは?【プロが監修】

  • 2025.5.24
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

近年、高齢化社会が進む中で、高齢者施設への入居を考える方も増えています。

しかし、入居後に後悔の声を上げる方が増えているという話を耳にしたことはありませんか?この記事では、なぜ高齢者施設入居後に後悔するケースが増えているのか、その共通する原因について詳しく探っていきます。

理想と現実のギャップが招く「後悔」

多くの人が高齢者施設に移る際に期待するのは、安心で快適な暮らしです。

ところが、実際に入居してみると、「こんなはずではなかった…」「想像していたのと違った…」と感じる人が少なくありません。

その背景には、施設に関する十分な情報が得られていないことや、生活環境に対する期待と現実とのギャップがあります。例えば、事前に見学した際にはスタッフの親切な対応に好印象を持ったものの、入居後の生活では期待したほどの細やかな支援を受けられなかった、といったケースが見受けられます。

また、居住環境が自分に合わないことも理由の一つとして挙げられます。例えば、個室の広さや設備、食事の内容などが希望と異なっていたり、他の入居者との人間関係がうまくいかなかったりするケースです。

これらの原因としては、入居前の情報収集が不足していること、自身の要望を十分に把握・整理していなかったことなどが考えられます。

後悔につながる具体的な要因とは

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

では、具体的にどのような問題が後悔の要因となっているのでしょうか?

まず、施設の運営方針やサービス内容が自分の希望に合致していないことがあります。

施設によっては、プライバシーへの配慮が少ない開放的な環境である一方で、個人の自由を重視する施設も存在します。もし自身の望む生活スタイルを叶えられない施設を選んでしまうと、ストレスを感じやすくなるのです。

また、周囲の環境や立地も、施設選択の重要な要素となります。例えば、都市部にある施設は利便性が高い反面、静かな環境を求める人にとっては騒がしく感じるかもしれません。逆に郊外や田舎にある施設は静かで自然に囲まれていますが、交通の便が悪くて困ることがあるかもしれません。

さらに、周囲に知り合いがいないと孤独感を抱く場合もあります。地域コミュニティへの参加のしやすさも重要な視点となります。

最後に、費用面も後悔の原因となり得ます。入居前に予算をしっかりと確認しておかないと、毎月の出費が想定以上に膨らみ、生活が苦しくなることがあります。特に、医療費や介護サービスには予想以上に費用が発生しやすく、あとからで修正が難しい場合があります。

後悔しないために「賢明な選択」を!

高齢者施設への入居後に「こんなはずではなかった」と後悔しないようにするためには、事前の情報収集が何よりも大切です。まず、複数の施設を実際に訪れて見学し、職員の方々や入居者の方々と直接話す機会を持つことが重要です。そして、ご自身のライフスタイルや希望条件を明確にし、それに合った施設を選ぶように心がけましょう。

パンフレットやウェブサイト上の情報だけを鵜呑みにせず、必ず現地に足を運び、ご自身の五感で施設を体験することが不可欠です。費用面についても、月額料金だけでなく、追加で発生する可能性のある費用も考慮して、総合的に検討することが大切です。

可能な限り、ご家族と一緒に選択肢を検討し、長期的な視点で安心できる決断をすることをお勧めします。高齢者施設の選択は、人生における大きな決断といっても過言ではありません。この選択が後悔に繋がらないよう、入念な準備と情報収集を行いましょう。できる限り多くの情報を集め、ご自身のニーズを明確にした上で、最適な施設を選ぶことが重要です。

高齢者施設の選択で悩んでいる方々が、入居後に心から満足でき、かつ幸せな生活を送られることを心より願っています。


監修者:寺崎芳紀(株式会社アースソリューション 代表取締役)
東京都生まれ。明治大学政治経済学部卒業。大手介護事業会社にて数多くの介護事業所開発や運営に携わる。2007年より現職。経営コンサルタントとして医療機関・介護事業所運営のコンサルティングサービス等を行い、現在に至る。