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50代女性「気づいたときには遅すぎた」結婚生活20年を超え、夫が妻に『離婚』を切り出した理由

  • 2025.4.30

「愛されているのが当たり前」そんなふうに思っていた関係が、ある日突然終わってしまったら? 優しさに慣れてしまうと、いつの間にか感謝を忘れ、無意識に相手を見下してしまうことも……。今回は、20年以上連れ添った夫婦のリアルなエピソードを筆者の知人A子から聞きました。

画像: 50代女性「気づいたときには遅すぎた」結婚生活20年を超え、夫が妻に『離婚』を切り出した理由

愛されて当然。そんな気持ちのまま始まった結婚

A子とB男の交際は、B男の誠実で粘り強いアプローチによって始まりました。

結婚後もA子の望みを叶えようと常に努力を惜しみませんでした。

どんなに小さな願いでも応えようとし、出張先ではA子のために必ずお土産を買って帰るほどの気遣いを見せていたのです。

しかし、いつしかその優しさが当たり前のものに。

A子は、B男が持ち帰ったお土産を無言で頬張りながら、スマホから目を話すこともなく「ありがとう」の一言すら伝えなくなっていたのです。

B男への思いやりを忘れた態度が、徐々に日常の一部になっていきました。

小さなひずみが重なる夜

ある日のこと。仕事で疲れて帰宅したB男に、A子はこう言いました。

「ねぇ、今日の晩ごはん、外食にしてくれない? 作る気分じゃないの」

B男は少しためらいながらも、A子の好きなレストランを予約します。

けれど、帰宅後のA子はスマホを眺めながらこう呟いたのです。

「あぁ、疲れた。やっぱり家で食べたほうが良かったかも」

その夜、A子の口から「ありがとう」も「ごちそうさま」も一度として聞くことはありませんでした。

一方的に愛情を注ぎ続ける関係に、B男の心は少しずつ、すり減っていったのかもしれません。

心の糸がぷつんと切れる瞬間

後日。いつもは欠かさなかった出張先のお土産を持たずに帰宅したB男。「買う時間がなかった」と謝る彼に、A子は苛立ちを隠さずに言い放ちました。

「は? 最初から分かってたでしょ? 事前に計算して動きなさいよ!」

A子の言葉にB男は肩を落としたまま、何も言わず別室へ入っていきました。

数日後、B男は再びお土産を持たずに帰宅しました。

それを知ったA子はカンカン。「また買ってきてないの!!」とB男に怒りをぶつけようとしました。しかし、その瞬間、

「もう、お土産は買わない。限界なんだ。離婚したい」

とB男。その言葉には、以前までの優しさはありませんでした。

愛が冷めたあとに気づく、本当に大切なこと

突然のB男の言葉に「冗談でしょ?」 と動揺し、涙ながらに謝るA子。

しかしB男は静かに話し始めました。

「君に愛されていると感じたことはなかった。ずっと辛かった。子どもが成人するまで我慢していたんだ」

さらにこうも続けました。

「今まで何度も気持ちを伝えてきたつもりだ。でも君は変わらなかった」

その言葉は、長年心の奥に溜め込んできたB男の本音でした。

数ヵ月後、2人は離婚。

A子はこれまでの言動を深く後悔しています。

そして、B男を失って初めて、その大切さに気づいたのでした。

【体験者:50代・女性主婦、回答時期:2025年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。

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