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2025年春夏トレンドカラー5──いち押しのバターイエローから今年を象徴するブラウンまで

  • 2025.4.21
16アーリントン 2025年春夏コレクションより。
16アーリントン 2025年春夏コレクションより。

カラーパレットは、シーズン全体のムードを示す。となると2025年春夏コレクションのムードは、一言でいえば「ポジティブ」に尽きるだろう。秋冬のものに比べると、春夏のパレットは基本的に明るい色で占められており、はつらつとしたイメージがあるが、今年はそこに柔らかさがプラスされ、全体的に優美な印象になっている。ランウェイは文字通り、空気のように軽やかピースに席巻され、色も発色のいいビビッドカラーではなく、パウダーピンクにアイスブルーといったロマンティックなパステルトーンが目立った。だが、ブルーベースの色合いが多いため決して甘すぎることはなく、同じく注目を浴びたブラウンのように、ニュートラルカラーとして取り入れやすい色が勢揃い。ほかにも今季らしいコーデに仕上げるために欠かせない、ポジティブなオーラあふれるカラーがトレンドに浮上した。

1. 2025年の本命、バターイエロー

クロエ 2025年春夏コレクションより。
クロエ 2025年春夏コレクションより。
シャネル 2025年春夏コレクションより。
シャネル 2025年春夏コレクションより。
トーテム 2025年春夏コレクションより。
トーテム 2025年春夏コレクションより。

2025年春のキーカラーとしてすでに挙げられているバターイエローの人気は、夏まで継続すること間違いなし。バターのように淡い柔らかなトーンから黄味を帯びたゴールド調まで、そのバリエーションは幅広く、クリーミーなニュートラルカラーとして位置付けられているため、ベージュ系と同じくらいスタイリングがしやすい。その勢いはあらゆるメゾンに後押しされており、トーテムTOTÊME)、クロエCHLOÉ)、シャネルCHANEL)、16アーリントン16ARLINGTON)にジマーマンZIMMERMANN)は2025年春夏ショーでバターイエローのルックを複数展開。さらに今年3月には、2025-26年秋冬ファッションウィーク期間中にお披露目されたサラ・バートンによるジバンシィGIVENCHY)のデビューコレクションで取り入れられ、春夏だけでなく、1年を通して楽しめる色として提案されている。

2. 一色で洗練度アップ。バラエティ豊かなベージュ&ブラウン

マックスマーラ 2025年春夏コレクションより。
マックスマーラ 2025年春夏コレクションより。
サンローラン 2025年春夏コレクションより。
サンローラン 2025年春夏コレクションより。
プラダ 2025年春夏コレクションより。
プラダ 2025年春夏コレクションより。

今年はブラックやネイビーといったワードローブの定番色とブラウンの人気が逆転。どんなコーデにも馴染む色でありながら、ベーシックなアイテムでも格上げしてくれるよりリュクスな雰囲気を漂わせ、マックスマーラMAX MARA)、ザ・ロウTHE ROW)、サンローランSAINT LAURENT)、プラダPRADA)などが差し色やメインカラーとしてコレクションに全面的に採用している。毎年、パントン(PANTONE®)社が発表するカラー・オブ・ザ・イヤーにも赤みがかったブラウンの“モカ・ムース”が選ばれ、シナモン、トフィー、マホガニー、オートミールなど、さまざまなベージュやブラウン系のトーンがこれから旬を迎える。

3. 優しい色味が今季らしいパステルピンク

ケイト 2025年春夏コレクションより。
ケイト 2025年春夏コレクションより。
アライア 2025年春夏コレクションより。
アライア 2025年春夏コレクションより。
ミュウミュウ 2025年春夏コレクションより。
ミュウミュウ 2025年春夏コレクションより。

映画『バービー』(2023)で一躍時の色となった、パンチの効いたピンクやネオンカラーの代わりに、よりソフトで落ち着いたピンクが際立った2025年春夏シーズン。2024-25年秋冬コレクションでクロエ、プラダ、そしてシャネルがパステルピンクのワントーンコーデなどを打ち出したことがきっかけで注目度が徐々に高まり、その人気は今季に入ってから本格化。アライアALAÏA)やケイトKHAITE)、ミュウミュウMIU MIU)は繊細なローズピンクのルックをランウェイに送り出し、フェラガモ(FERRAGAMO)はラップガーディガンやトゥシューズのようにリボンを結んで履くパンプスといった、バレエ要素を前面に押し出したピースを披露。ペールピンクが持つ可憐な世界観を表現した。

4. 夏に映える、眩いタンジェリンオレンジ

バーバリー 2025年春夏コレクションより。
バーバリー 2025年春夏コレクションより。
ボッテガ・ヴェネタ 2025年春夏コレクションより。
ボッテガ・ヴェネタ 2025年春夏コレクションより。
ロエベ 2025年春夏コレクションより。
ロエベ 2025年春夏コレクションより。

パステル人気が高いとはいっても、夏といえば目が覚めるようなフレッシュなカラーが鉄板。今季は弾ける“タンジェリン”オレンジがひと際目を引き、特にボッテガ・ヴェネタBOTTEGA VENETA)はドレープのジャージドレスやティアードスカートなど、数々のキーアイテムを同色で展開。ジョナサン・アンダーソンロエベLOEWE)で最後に手がけたショーでも、鮮やかなオレンジのミニドレスがランウェイを彩った。

5. シャープな透け感を湛えたアイスブルー

プラバル・グルン 2025年春夏コレクションより。
プラバル・グルン 2025年春夏コレクションより。
クリストファー エスバー 2025年春夏コレクションより。
クリストファー エスバー 2025年春夏コレクションより。
トリー バーチ 2025年春夏コレクションより。
トリー バーチ 2025年春夏コレクションより。

海などを連想させる涼やかなイメージがあるためか、毎夏人気のあるブルー。しかし今年はアクアブルーといったリッチなトーンではなく、よりクールなくすみ系のアイスブルーが各所で存在感を示した。プラバル・グルン(PRABAL BURUNG)のシアードレスなど、繊細なワンピースやチュニック、ブラウスとして纏えば、魅力と洗練度が一層増す爽やかなカラーだ。

Text: Emma Spedding Adaptation: Anzu Kawano

From VOGUE.CO.UK

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