1. トップ
  2. ファッション
  3. 腕につけない腕時計。メゾンが提案する、タイムピースの新たな形

腕につけない腕時計。メゾンが提案する、タイムピースの新たな形

  • 2025.4.19
ルイ・ヴィトン 2025-26年秋冬コレクションより。
ルイ・ヴィトン 2025-26年秋冬コレクションより。

1810年、ブレゲBREGUET)はナポレオンの末妹であり、ナポリ王妃のカロリーヌ・ミュラのために史上初の腕時計を製作した。だが20世紀までは懐中時計やチェーンに繋げてペンダントとして着用するウォッチが主流で、実用性の高い腕時計が定着し始めたのは第一次世界大戦の頃。兵士が時間管理のために身につけたことがきっかけで世界的に普及したという。このように時代とともに進化してきた時計だが、現代では時刻を知らせるものではなく、一種のジュエリーとして扱われつつある。そして世界のメゾンも、タイムピースの新たな形を提案している。

襟もとを飾るペンダントウォッチ

ルイ・ヴィトン 2025-26年秋冬コレクションより。
ルイ・ヴィトン 2025-26年秋冬コレクションより。

「『大勢の人が交わる何か』というアイデアから発想を広げました。その『何か』は駅のホームです。人が出会い、別れ、再会に喜び、旅立ちに悲しむ場所です。2度と会うことはないけれど、どこか印象的で、ずっと忘れられない人を見かけることもあるますし、その人に影響され続けることもあります。私の場合、ホームとは何となくそういった場所ですね」と語ったニコラ・ジェスキエールは、ルイ・ヴィトンLOUIS VUITTON)の2025-26年秋冬ショーを例年のようにルーブル美術館でなく、駅のホームを模した会場で開催した。メゾンの歴史に欠かせない「旅」をテーマに掲げたコレクションは、駅で見かけるような時計をルックに落とし込み、モノグラムがあしらわれたレザーのヨークから覗くペンダントウォッチとして展開した。

コーディネート自在なブローチウォッチ

ウォッチズ & ワンダーズ・ジュネーブ 2025でお披露目されたエルメスHERMÈS)の新作「マイヨン リーブル」。メゾンの代表的なアンカーチェーンをブローチとして再解釈したモデルは、襟や袖につけられるほか、レザーコードを通せばペンダントにもなる。

ジュエリー級の輝きを放つリングウォッチ

遊び心と捻りのあるデザインで、従来のジュエリーのあり方を革新し続けるイヴォンヌ レオン(YVONNE LÉON)は、独特の感性で生み出す斬新なタイムピースでも知られている。そのひとつが、指輪として身につけられるリングウォッチだ。18Kゴールドを使用し、ダイヤモンドがふんだんにセッティングされたウォッチは、革新的でありながら洗練されており、「指輪の繊細さと時計の正確さを融合させたもの」を作りたいというデザイナーの思いから生まれた。

Text: Jessica Scemama Adaptation: Anzu Kawano

From VOGUE.FR

READ MORE

元記事で読む
の記事をもっとみる