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23年前、日本中が惚れた“異彩なカリスマ” 平成エンタメを輝かせ続けた“国民的ブレイク俳優”

  • 2025.5.25

2000年代初頭ーー。平成もすっかり“日常”となった時代、日本のTVドラマや映画界には、次々と新しい才能が現れていた。そのなかで、若者たちの“リアルな青春”を体現するように登場し、一躍スターへと駆け上がった存在がいる。

小栗旬ーー

少し無愛想で、けれどどこか影のある表情。静かに目線をそらしながらも、心の奥にある熱さを感じさせる不思議な空気感。新たなカリスマの登場は、まさに時代が求めていた“青春の象徴”だった。

“国民的ブレイク”で浮かび上がった“日本を代表する俳優”の存在

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(C)SANKEI

TVドラマ『ごくせん』(2002年)で一気に注目を集め、続く『花より男子』(2005年)で“クールなイケメン”花沢類を演じたことで、国民的ブレイク。当時、学園ドラマの多くが“型にはまった青春像”を描いていた中で、小栗の存在は異彩を放っていた。

彼の芝居には、どこか“現実と地続きのリアルさ”があった。それゆえに、日本中が彼に惚れた。

2007年『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』(2007年)では、繊細な男子高校生・佐野泉役を熱演。無口でミステリアスなキャラクターを、表情と間で魅せる演技は、同世代の俳優たちの中でも群を抜いていた。

泥臭さも恐れない、“俳優・小栗旬”の進化

だが、小栗旬の魅力は、決して“カッコいい”だけではない。役にのめり込み、ときに泥臭く、ときに情けなく、それでも全力でぶつかっていく芝居。

映画『クローズZERO』(2007年)では、荒んだ高校生・滝谷源治を熱演。それまでのスマートなイメージを覆すような熱血漢ぶりに、観る者は心を揺さぶられた。

30代を迎えて以降の彼は、完全に“実力派俳優”としての地位を確立。平成エンタメを輝かせ続けた。

『信長協奏曲』『日本沈没』『鎌倉殿の13人』など、スケールの大きな作品にも次々と出演し、まさに“日本の顔”として存在感を放っている。

22年前、日本中が惹き込まれた“群を抜く存在感”

それでも今なお彼の演技に、ふと“あの頃の青春の影”がよぎるときがある。それは、2000年代初頭、テレビの中で「等身大の感情」を体現してくれた記憶のかけら。

私たちは、小栗旬という俳優に、自分自身の“あの時代”を投影してきたのかもしれない。彼の歩んできた軌跡は、まさに“平成の青春”そのものだった。その群を抜く存在感は多くの人の記憶に残る。

そしてこれからも、その姿は、誰かの“人生のひとコマ”として輝き続けるのだろう。


※この記事は執筆時点の情報です。