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27年前、日本中が耳を傾けた“売上110万枚超の名曲” J-POP黄金期を彩った“癒しのバラード”

  • 2025.5.24

「27年前の今頃、どんな曲がラジオや街角から流れていたか覚えてる?」

1998年といえば、宇多田ヒカルが衝撃のデビューを飾り、安室奈美恵、GLAY、L’Arc〜en〜Cielらがチャートを賑わせていたJ-POPの黄金期。その中で、心にそっと寄り添うような一曲が、多くの人の涙腺を優しく刺激した。

1998年2月11日にリリースされた、Every Little Thingの『Time goes by』。

華やかな楽曲があふれていた当時の音楽シーンにおいて、ひときわ静かに、しかし力強くリスナーの心に届いた“癒しのバラード”は、なぜここまで長く愛され続けているのか。その理由を、あらためて紐解いてみよう。

切ないメロディと透明感のある歌声が描いた“静かな愛”

『Time goes by』は、どこまでも切なく、どこまでも優しいバラードだ。

伊藤一朗の繊細なアコースティックギターのイントロが始まった瞬間、リスナーは自然と“想い出の時間”へと引き込まれていく。そして、持田香織の透明感ある歌声がそっと重なることで、まるで冬の朝に静かに降る雪のような情景が浮かび上がる。

この曲には、胸を締めつける。過去の恋、叶わなかった想い、それでも前に進もうとする姿、そういった“誰もが経験したことのある感情”が静かに刻まれている。

華やかな時代に、心を鎮める“一服の清涼剤”だった

1998年は、小室ファミリー全盛期であり、ダンスナンバーや派手なサウンドが流行の中心だった。その中で『Time goes by』は、異彩を放っていた。

決して派手ではない。だけど、何度も聴きたくなる。

それはまるで、賑やかな毎日に疲れた時、ふと立ち寄る喫茶店のような存在。誰もが忙しなく走っていたバブル崩壊後の日本において、この曲は“静かな癒し”として多くの人の心を包み込んだ。

最終的に売上は110万枚超。Every Little Thingにとっても代表曲となったこの曲は、時代の流れの中で“忘れられない1曲”となった。

歌い継がれ、語り継がれる“J-POPの名バラード”

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(C)SANKEI

『Time goes by』は、今なおカラオケでの人気曲として常に上位に名を連ねる。

また、TVやCMなどで度々カバーされ、世代を超えて愛され続けている。音楽番組の「平成名曲特集」などでは、必ずといっていいほど取り上げられ、その存在を知らない若い世代にも“記憶に残る一曲”として届いている。

何より、持田香織の儚くも力強いボーカルは、時を経ても色褪せない。彼女の声でしか表現できない“静かな情熱”が、この曲を“J-POP史に残る名バラード”へと昇華させている。

時が流れても、心に寄り添い続ける“永遠の1曲”

『Time goes by』というタイトルが示す通り、時は流れていく。

だけどこの曲だけは、いつまでも変わらずに心の中に残っている。

恋に悩んだとき、誰かを想い出したとき、あるいは何かを手放したとき、この曲はそっと耳元で囁いてくれる。「それでも、あなたは間違っていない」と。

27年という歳月が経った今でも、街角やラジオでふと流れてくると、あの頃の風景や想いが一気に蘇る。『Time goes by』は、そんな力を持つ、奇跡のようなバラードだ。


※この記事は執筆時点の情報です。