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医師「糖尿病の可能性も」→『白く濁った爪』には要注意?! 実は病気を知らせる“爪のサイン”とは?【医師が監修】

  • 2025.5.25
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さん、爪のお手入れはしていますか?爪は見た目を整えるためだけではなく、健康状態を示してくれる「窓」と言われていて、実は糖尿病のサインが爪に現れることがあります。

この記事では、あなたの健康を守るために知っておいてほしい、爪からわかるさまざまな病気のサインについてご紹介します。

爪の変色は身体からのSOSかも

爪の健康状態は、私たちの体の内部で起きていることの延長線上にあります。たとえば、爪が黄色くなった場合、下記のような可能性が考えられます。

爪白癬(つめはくせん):爪白癬は、白癬菌というカビの一種が爪に感染することによって引き起こされる病気です。この白癬菌は、湿気の多い場所を好んで繁殖する特徴があります。ですので、足元が湿気を持ちやすい靴の中は、彼らにとって絶好の繁殖地なのです。この症状は爪が白く濁ったり、黄色く変色したり、厚みが出たり脆くなったりと、爪の見た目が明らかに変わることで気付きやすいです。

黄色爪症候群(おうしょくそうしょうこうぐん):黄色爪症候群はその名の通り、爪が黄色く変色してしまう症状が特徴で、しばしば爪の成長が遅くなったり、爪が厚くなることも伴うことがあります。リンパ液の流れが悪くなっている場合や、呼吸器疾患などが関係していることがあります。

これらはほんの一例ですが、爪の変化をしっかり観察することで、様々な体調不良の手がかりを得られるのです。

また、糖尿病になると爪にも影響があらわれることが。前述の爪白癬も糖尿病の初期症状としてあらわれる場合があります。巻き爪や爪肥厚(そうひこう)という、爪が厚くなった状態で割れたり剥がれやすくなる状態もその1つといわれています。

他にも爪の形状の異常が示す複数の疾患

爪の形状の変化も内臓の健康状態を反映しています。例えば、スプーンネイルと呼ばれる、爪がスプーンのように反り返る変化は鉄欠乏性貧血や甲状腺機能低下症が背景にあることが多いです。反対に、爪が異常に厚くなる場合は、爪白癬(爪の水虫)や乾癬(かんせん)などの皮膚炎症が考えられます。

また、爪に現れる黒い縦線は特に注意が必要です。日光過敏症やメラノーマ(皮膚がん)の兆候である可能性もあり、早期発見と診断が重要です。爪にこのような変化が見られるときも、専門医に相談することをお勧めします。

爪の形や色の変化が病気のサインとなることは、多くの研究で明らかになっています。だからこそ、日ごろから自分の爪に気を配ることで、健康状態のチェックを欠かさず行うことが大切です。

爪の状態もしっかりチェックしよう

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爪の変化が示す病気のサインについて見てきましたが、いかがでしたか?

爪は私たちの体内で起きている様々なことを物語っています。喉の渇きや頻尿、尿量の増加、体のだるさと共に爪白癬が疑われる場合は、これは単なる爪の見た目の問題ではなく、糖尿病に罹っている可能性があります。血糖や尿糖を検査し異常があった場合は、専門医に適切な治療を受けましょう。

このように爪の変化だけではなく、ちょっとした身体の変化を見逃さず、病気の早期発見、早期治療を心がけましょう。


監修者:近藤惣一郎(ロンリー侍ドクター) SO グレイスクリニック 院長

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京都大学医学部卒 医学博士(京都大学) 日本美容外科学会専門医 日本脳神経外科学会専門医・評議員 日本抗加齢学会会員 
2010年に美容外科・SOグレイスクリニック(東京・大阪)を開院。
「美は健康の上に成り立つ 」を モットーに 健康を大切にしたアンチエイジング美容医療を長年にわたり実践