美容師「やってはいけない」→誤った洗い方で『髪がパサパサ』に…意外とやりがちな“NGシャンプー法”とは？【プロが解説】

2025.5.10

「毎日しっかり洗っているのに、なぜか髪がパサつく」「美容室帰りはツヤツヤなのに、自宅ではうまくいかない」
そんな悩みを抱えている人に多い原因が、実は“間違ったシャンプー方法”です。

シャンプーは、髪と頭皮の汚れを落とす大切なステップですが、方法を間違えると髪を傷めたり、頭皮環境を悪化させる原因になることもあります。美容師は「自己流の洗い方が髪質を左右する」と警告しています。

今回は、美容師が現場でよく目にする「髪を傷めるNGなシャンプー習慣」と、その理由、そして今日からできる正しい洗い方を解説します。

「毎日洗っているのに傷む」原因は洗い方にあった

髪は意外と繊細な構造をしており、摩擦・熱・乾燥に弱い性質を持っています。
そのため、毎日のシャンプーによる刺激が積み重なると、キューティクルが剥がれたり、髪内部の水分が失われることでダメージが蓄積されます。

また、頭皮は顔と同じ一枚の皮膚でつながっており、過剰な洗浄や摩擦はかえって皮脂の分泌バランスを乱し、かゆみや乾燥、フケなどを引き起こすこともあります。

「いいシャンプーを使っているのに、髪の調子が良くない」という場合、実は洗い方そのものに問題があるケースが非常に多いのです。

美容師が指摘！髪と頭皮を傷める“NGシャンプー習慣”とは？

以下に、美容師が警鐘を鳴らす「やってはいけないシャンプー方法」をご紹介します。思い当たるものがあれば、今すぐ見直してみましょう。

1.お湯での予洗いをしていない

シャンプー前に髪と頭皮をお湯で流す「予洗い」。
実はこれだけで汚れの7～8割が落ちると言われており、これを省略するとシャンプー剤が無駄に多く必要になり、髪や頭皮への負担が増えてしまいます。

【正しい方法】
シャンプー前に1〜2分、ぬるめのお湯（38度前後）で地肌からしっかり予洗いすることが大切です。

2.髪同士をこすり合わせて洗う

泡立てながら髪をゴシゴシとこすっていませんか？
これは髪同士の摩擦を生み、キューティクルを傷つける大きな原因になります。
特に濡れた髪はキューティクルが開いていて、最もデリケートな状態です。

【正しい方法】
シャンプーはあくまでも「頭皮を洗う」もの。
指の腹で頭皮をマッサージするように洗い、髪自体は泡で包むだけでOKです。

3.すすぎが不十分

泡をさっと流して終わりにしていませんか？
シャンプーのすすぎ残しは頭皮トラブル（かゆみ・ニオイ・炎症など）を引き起こし、結果的に髪にも悪影響を与えます。

【正しい方法】
最低でも1〜2分かけてしっかりすすぎ、地肌と髪の間に残留物がないように洗い流しましょう。

4.爪を立てて洗っている

爪で頭皮をかいてしまうと、頭皮が傷つき、炎症やトラブルの原因になります。
強すぎる刺激は頭皮のバリア機能を壊し、乾燥やかゆみを悪化させることもあります。

【正しい方法】
指の腹を使い、円を描くようにやさしく洗うのが基本。マッサージ感覚で血行促進も狙えます。

シャンプーは「洗い方」が9割。毎日の習慣が髪を変える

髪を美しく保つには、高価なヘアケアアイテムよりも、毎日のシャンプーの基本動作が重要です。
間違った方法でいくら良い商品を使っても、髪はきれいに育ちません。

今日から見直したいシャンプー習慣チェックリスト：

シャンプー前にしっかり予洗いをしている
指の腹で頭皮を洗い、髪同士はこすらない
すすぎを1〜2分かけて丁寧に行っている
爪を立てず、優しくマッサージするように洗っている
ぬるま湯（38度前後）を使って洗っている

これらを意識するだけで、髪のツヤやまとまりが大きく変わり、将来的なダメージ予防にもつながります。

“洗う”ではなく“育てる”意識で、今日からシャンプーを見直してみましょう。

監修者：三村浩章（合同会社サステア CEO、ヘアメイククール代表、滋賀県美容組合副理事長、シャンプーソムリエ）

シャンプーソムリエの資格を持つ現役美容師。
今までに向き合ったお客様の数延べ12万人以上。
高校卒業後、神戸のサロンに勤務。その後滋賀県彦根市にCOURを出店。
ヘアショー、各種セミナー、神コレのヘアメイク、雑誌のヘアメイク、メーカーのプロダクトの企画テストなどをこなす。
またシャンプーオタクが作った「サステア」をECサイトにて販売中