1. トップ
  2. 『口臭がキツい人』には“意外な共通点”があった…→実は“臭い”を悪化させている…やりがちな“NG行動”とは?【医師が解説】

『口臭がキツい人』には“意外な共通点”があった…→実は“臭い”を悪化させている…やりがちな“NG行動”とは?【医師が解説】

  • 2025.5.14
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「マスクの中で自分の口臭が気になる」「朝はすっきりしていたのに、午後からニオイが気になる」そんな経験はありませんか?

一時的な口臭なら誰にでも起こり得ますが、そのまま放置していると“慢性的な口臭”へとつながる可能性があります。
しかも、ニオイの原因が自分ではわかりにくいため、気づかないうちに周囲に不快感を与えていることも。

本記事では、医師の視点から「口臭が慢性化してしまうよくあるNG行動」と、その背景にある原因、そして正しい対策法を解説します。

口臭が起こるメカニズムと、慢性化する理由とは?

口臭の主な原因は、口内の細菌によって生まれる“揮発性硫黄化合物(VSC)”という物質です。
これらは、舌の汚れ(舌苔)や歯垢、食べかす、歯周病などによって発生します。

また、以下のような原因によっても口臭が強まります。

  • 口内の乾燥(唾液不足)
  • 食生活の乱れ(ニンニク・アルコール・高脂肪食)
  • 胃腸の不調
  • ストレスによる唾液の分泌低下
  • 虫歯や歯周病などの口腔内疾患

こうした原因が積み重なり、何もしていないのに常にニオイが気になる「慢性口臭」へと進行していくことがあります。

しかし、多くの人が「ニオイが気になる」と感じながらも、実は間違ったケアや対応によって悪化させてしまっているのです。

口臭を慢性化させる“よくあるNG行動”とは?

undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

以下に紹介するのは、医師が注意喚起する「口臭が改善しにくくなるNG習慣」です。
ついやってしまいがちな行動が、実はニオイを長引かせている可能性があります。

NG1:舌のケアをしていない

歯磨きは毎日していても、舌の表面をケアしていない人は非常に多いと言われています。
舌の中央から奥にかけて白く見える“舌苔”は、細菌やたんぱく質が溜まってニオイの元になる場所です。専用の舌ブラシを使って、力を入れすぎずに1日1回ケアを。歯ブラシで代用すると舌を傷つける恐れがあるため注意しましょう。

NG2:口呼吸のクセがある

マスク生活で増えたとも言われる“口呼吸”。
口を開けている時間が長くなると、唾液の分泌が減り、口の中が乾燥して細菌が繁殖しやすくなります。

意識して鼻呼吸に切り替える練習をしましょう。就寝中の口呼吸が気になる場合は、就寝用の口閉じテープや鼻腔拡張テープなども活用できます。

NG3:自己流の口臭ケアに頼りすぎている

マウスウォッシュや口臭ガムなどのアイテムに頼るだけでは、一時的にニオイを抑えることはできても、根本的な改善にはなりません。
むしろ、アルコール入りのマウスウォッシュは口内を乾燥させ、逆効果となる場合もあります。対策としては根本の原因(虫歯・歯周病・舌苔など)にアプローチすることが大切です。
定期的な歯科検診やクリーニングを受けることで、原因を早期に見つけることができます。

口臭は「正しくケアすれば改善できる」習慣の問題

口臭は非常にデリケートな悩みですが、原因の多くは“生活習慣の見直し”によって改善可能です。
逆に、自己判断で間違った対策を続けてしまうと、いつの間にか“ニオイが治らない体質”になってしまうことも。

今日から見直したい口臭対策のチェックリスト:

  • 歯だけでなく、舌のケアもしている
  • 口呼吸ではなく、鼻呼吸を意識している
  • 水分をこまめに摂って口内を乾燥させない
  • 食後は歯磨きやうがいをしている
  • 定期的に歯科でチェックを受けている

口臭は放置せず、小さな習慣を積み重ねることで大きな改善につながる問題です。
自分では気づきにくいからこそ、正しいケアで周囲への配慮と自信を取り戻しましょう。


監修者:まつむら⻭科クリニック 院⻑ 松村賢(まつむら・けん)

undefined

「いつまでもおいしく食べる」をモットーに、2015(平成27)年に地元である宮城県大崎市に「まつむら歯科クリニック」を開院。歯周病治療などの予防歯科を中心とし、保険診療・審美歯科・ホワイトニング・インプラント・義歯(入れ歯)・摂食嚥下リハビリテーション・訪問診療など、幅広い診療を行っている。
<経歴>
奥羽大学⻭学部卒(医師免許取得)
東北大学大学院⻭学研究科博士課程修了(歯学博士)
仙台市内⻭科クリニック 分院⻑
まつむら⻭科クリニック開院