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医師「最終的には歯が抜けてしまう」→実は『歯の老化』を進行させる…気をつけるべき“3つサイン”とは?【医師の解説】

  • 2025.5.18
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

年齢を重ねると、自分の顔の変化が気になることはありませんか?シミやシワ、たるみなどは気になるのでケアをするという人も多いはず。実は歯にも老化は忍び寄っているのです。

今回は、30代を過ぎたら特に注意したい「歯の老化」について、医師の視点も交えながら詳しく解説していきます。

30代から始まる歯の老化サイン、あなたはいくつ当てはまる?

「歯の老化」なんて、まだ先の話と思っている方もいるかもしれません。でも、実は30代を過ぎると、歯からのサインに気をつける必要があります。

  • 歯茎の腫れ
  • 出血
  • 歯の黄ばみ
  • 歯のすり減り
  • 歯の亀裂

などがそのサイン。さらに、歯周病の進行や歯の神経の衰えなども、歯の老化に繋がります。

これらの症状を放置すると、差し歯や最悪の場合は抜歯をする可能性もあるため、気になる症状があれば、放置しないことが大切です。

歯の老化が進むとどうなる?具体的なリスクと影響

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

歯の老化は、単に見た目の問題だけではありません。

歯周病の進行は、歯槽骨(歯を支える骨)の吸収を引き起こし、歯がグラグラしたり、最終的には歯が抜けてしまうことに繋がります。また、歯のすり減りによって噛み合わせが悪くなると、顎関節症や頭痛、肩こりなどの原因にもなり得ます。

さらに、歯の亀裂は知覚過敏を引き起こし、冷たいものや熱いものがしみたり、痛みを感じやすくなります。亀裂が深い場合には神経と取る処置が必要になる可能性があります。そして、噛む力や発音にも影響を与え、生活の質を低下させる可能性も。

歯の老化を防ぐための具体的な対策5選

では、どうすれば歯の老化を遅らせる事ができるのでしょうか?今からでも、適切なケアを行うことで、歯の老化を予防・改善することができます。具体的な対策としては、以下の5つが挙げられます。

  1. 毎日の丁寧なブラッシング:歯ブラシと、フロスや歯の間の隙間が大きければ歯間ブラシを駆使し、歯垢をしっかり落とすことが大切です。
  2. 定期的な歯科検診:専門家や医師によるクリーニングとチェックで、早期発見・早期治療を行いましょう。
  3. バランスの良い食事:ビタミンやミネラルを豊富に含む食事を心がけましょう。
  4. 禁煙・節酒:喫煙と飲酒は歯周病リスクを高めるといわれています。
  5. ストレス軽減:適度な運動や休息でストレスをコントロールしましょう。

これらの対策を継続的に行うことで、健康な歯を長く保つことが大切です。

気づきにくい部分だからこそ…今日から歯のケアを始めよう!

30代を過ぎたら、歯の老化は他人事ではありません。しかし、適切なケアを心がけることで、歯の老化は防ぐことができる、あるいは進行を遅らせることができます。

まずは自分の歯の状況を把握し、気になる症状があればすぐに医師や専門家に相談しましょう。

また、ブラッシングだけでなく、食事や飲酒などにも気を配ることが大切です。チェック項目や対策を確認し、適切なケアを心がけましょう。


越智 英行(おち・ひでゆき)
医師(歯科・日本口腔外科学会 認定医・日本外傷歯学学会 認定医)

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昭和大学歯学部卒業。東京女子医科大学病院(歯科口腔外科)入局後、昭和大学大学院歯学研究科(臨床系歯科麻酔科学)修了。同大学歯学部全身管理歯科学歯科麻酔科助教を経て、コンパスメディカルグループ「医療法人社団コンパス」の常務理事に就任。現在はコンパス内科歯科クリニック赤羽(https://www.compass-dc.jp/akabane/)の院長も兼任。患者さんのQOL向上に寄与し、患者さんが笑顔になれる様な治療を心がける。歯学博士。日本口腔外科学会認定医、日本外傷歯学会認定医。