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医師「なるべく避けて」→実は『更年期』の眠気を悪化させる…意外と知られていない“NG習慣”とは?【医師が監修】

  • 2025.5.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

毎日、異常に眠くて困っているという人はいませんか? コーヒーを何杯飲んでも、昼寝をしても、なかなか眠気が取れない…。もしかしたら更年期の症状かもしれません。
更年期は、女性ホルモンの減少によって様々な体の変化が起こる時期。その症状の1つに、眠気があることをご存知でしたか? この記事では、更年期による眠気とその原因、そして効果的な対策について詳しく解説します。

更年期と眠気の意外な関係

更年期は、一般的に40代後半から50代前半の女性に訪れる時期で、卵巣機能の低下に伴い、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの分泌量が減少します。

このホルモンバランスの乱れが、様々な体の不調を引き起こす原因となります。

そして、その不調の1つとして挙げられるのが眠気。 更年期による眠気は、単なる「疲れによる眠気」とは少し違います。 日中、どうしようもなく襲ってくる眠気、そして質の悪い睡眠… 日常生活に支障をきたすほどの強い眠気を感じる方も少なくありません。

眠気の原因はホルモンバランス以外にも…

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

更年期における眠気の原因は、ホルモンバランスの乱れだけではありません。

エストロゲンの減少は、睡眠の質に関わるメラトニンの分泌にも影響を与えます。 メラトニンは睡眠ホルモンと呼ばれ、睡眠と覚醒のリズムを調整する重要な役割を担っています。

エストロゲンの減少によってメラトニンの分泌が乱れると、不眠や日中の強い眠気、熟睡できないといった症状が現れるのです。

さらに、更年期には自律神経の乱れも起こりやすく、これも眠気に繋がる可能性があります。 また、ホットフラッシュや寝汗といった更年期症状によって睡眠が妨げられるケースも少なくありません。 これらの症状は、睡眠不足による疲労感と相まって、さらに眠気を増幅させる悪循環に陥る可能性も考えられます。 さらに、精神的なストレスや不安も眠気に影響を与えるため、総合的に原因を検討することが重要です。

長時間の『昼寝』はかえって逆効果

強い眠気や睡眠不足の原因は、先程述べたようにさまざまです。
寝付きにくいと感じたときは、できるだけ同じ時刻に起きて、午前中に太陽の光を浴びることで睡眠の質が改善される効果が見込めます。

また、就寝前は、アルコールやカフェインの入った食べ物や飲み物、タバコなどの刺激物をなるべく避けて、リラックスした状態で入眠できるように心がけましょう。

また、睡眠不足や眠気の影響で昼寝をする人もいますが、長時間の昼寝はかえって夜の不眠につながるので、どうしても昼寝をしたい場合は、日中の30分以内にとどめたほうがよいでしょう。

眠気の原因を理解して、正しい対処法を

更年期の強い眠気は、決して我慢するものではありません。

ホルモンバランスの乱れや自律神経の乱れ、睡眠の質の低下など、さまざまな原因が考えられます。

まずは、自分の体の変化に気づき、医師や専門家に相談することが大切です。 専門家のアドバイスを受けながら、自分にあった対策を見つけましょう。


監修者:浅草橋西口クリニックMo 峯 陽子

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大学病院にて乳癌診療に従事する傍ら、地域のクリニックでは内科、皮膚科、泌尿器科を担当。女性の健康や体の不調に関する診療経験が豊富で、幅広い知識に基づいた診療を行う。

浅草橋西口クリニック(https://asakusabashi-mo.jp/