1. トップ
  2. 医師「ほとんど効果がない」→ 逆に『白髪』が悪化する…やめた方がいい“NG白髪対策アイテム”とは?【医師が解説】

医師「ほとんど効果がない」→ 逆に『白髪』が悪化する…やめた方がいい“NG白髪対策アイテム”とは?【医師が解説】

  • 2025.5.11
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

「白髪が気になるから、ヘアケアには気をつけている」「白髪に良いと聞いて買ったアイテムを毎日使ってる」そんな人にこそ、知ってほしい事実があります。

実は、市販されている一部のアイテムの中には「白髪対策」と思って使っているのに、実際は白髪にほとんど効果がない、あるいは逆効果になる可能性があるものが存在するのです。

今回は、医師の視点から見た「白髪ケアに誤解されがちな3つのアイテム」と、その理由、そして代わりに取り入れるべき対策について詳しく解説します。

白髪は「色素が作られないこと」によって起こる現象

白髪は、髪の毛の色を決める「メラノサイト」という色素細胞の働きが低下し、メラニン色素が生成されなくなることで起こります。

このメラノサイトの機能は、加齢・ストレス・栄養不足・血流低下などの要因によって衰えることがわかっています。
つまり、白髪を予防・改善するためには、頭皮の環境を整え、メラノサイトが活発に働ける状態を保つことが重要なのです。

ところが、「白髪に良さそう」というイメージだけで選んでしまうと、メラノサイトには直接効果がないアイテムを使い続けることにもなりかねません。

白髪に“効果ナシ”!?実は見直したい3つのアイテム

undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

次に、白髪には効果が期待できない“よくある3つのアイテム”を紹介します。

1. カラートリートメント(表面だけ染まるタイプ)

カラートリートメントは「白髪が目立たなくなるから使っている」という人が多いアイテムのひとつです。
確かに一時的には髪色を整えることができますが、これは“白髪を染めているだけ”であり、白髪の進行を止めたり、改善したりするものではありません。

また、製品によっては髪の表面をコーティングしてしまい、栄養や水分が内部に届きにくくなることで、乾燥やダメージの原因になることもあります。

白髪そのものを減らすことは難しいものの、頭皮環境を整える成分(ビタミン・アミノ酸・ミネラル)を配合した頭皮美容液や育毛ローションの方が根本ケアにつながります。

2. スカルプシャンプー(洗浄力が強すぎるタイプ)

「頭皮環境を整えるために」とスカルプシャンプーを選んでいる人も少なくありません。
しかし、洗浄力が強すぎるタイプのスカルプシャンプーは、頭皮の皮脂を取りすぎて乾燥を招き、かえって血行不良や炎症を引き起こすことがあります。

特に「メントール配合」や「さっぱり系」と書かれた製品には、白髪予防の観点からは注意が必要なケースも。アミノ酸系など低刺激で保湿力のある洗浄成分を使ったシャンプーを選ぶことで、頭皮を守りながら健やかな環境を保つことができます。

3. 髪の表面だけをケアするトリートメント

白髪が気になるからと「しっとり系のトリートメント」を選んでいる人もいますが、毛髪の表面に作用するだけのケアでは、白髪の根本的な予防や改善にはつながりません。

特にシリコーン系成分(ジメチコンなど)により髪の表面を覆ってしまうと、頭皮に残留しやすくなり、毛穴の詰まりや頭皮トラブルにつながる可能性があります。

トリートメントは毛先にだけつけるようにし、頭皮にはつかないよう注意しましょう。
あわせて、頭皮用の美容液やエッセンスを取り入れて、毛根に必要な栄養を届けるケアをプラスするのがおすすめです。

【まとめ】「白髪に良さそう」よりも「根本ケアできるか」が大切

白髪に悩む人ほど、さまざまなヘアケア製品を試しているもの。
しかし、医師の視点から言えるのは、「白髪を隠す」ためのアイテムと「白髪を防ぐ・遅らせる」ためのアイテムはまったく別物であるということです。

今日から見直したいポイント:

  • カラートリートメントだけに頼らず、頭皮環境を整えるケアを取り入れる
  • スカルプ系シャンプーの洗浄力や成分をチェックする
  • トリートメントは毛先にだけ使い、頭皮にはつけない
  • 栄養、睡眠、ストレス管理など、生活習慣全体を整える意識を持つ

白髪の進行は一朝一夕では変えられませんが、「根本ケア」に目を向けることが未来の髪の印象を変える大きな一歩になります。
流行やキャッチコピーに流されず、自分の髪と頭皮にとって本当に必要なケアを見極めていきましょう。


監修者:浅草橋西口クリニックMo 頴川 博芸

静岡県沼津市出身。日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。