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医師「知らずに白髪を増やしている」→実は“これが原因”だった…注意すべき“意外な要因”とは?【医師が解説】

  • 2025.5.7
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「最近、急に白髪が増えてきた気がする」「生活はそこまで乱れていないのに…」――そんな悩みの背景にあるのが、“ストレス”です。

白髪は加齢とともに自然に増える現象ですが、その進行スピードには生活環境や精神的ストレスが大きく関わっていることが、近年の研究でもわかってきています。
とくに注意すべきは、毎日の中で無意識に溜めてしまっているストレスと、その対処法の“癖”です。

この記事では、医師が解説する「白髪を悪化させるストレスの仕組み」と、知らずに白髪を増やしているNGストレス習慣、さらに今日からできる対策について詳しく紹介します。

なぜストレスで白髪が増えるのか?そのメカニズム

髪の毛の色は、毛根にある「メラノサイト」という色素細胞がメラニンを生成することで決まります。
ところが、強いストレスを受けると、このメラノサイトがダメージを受けて機能を失い、メラニンが作られなくなるという仕組みが明らかになってきました。

特に関係しているのが、ストレスによって活性化する「交感神経」と「ストレスホルモン(コルチゾール)」の影響です。

交感神経が優位な状態が続くと、毛細血管が収縮して頭皮の血流が悪化。
また、ストレスホルモンが過剰に分泌されると、毛母細胞やメラノサイトの働きが抑制され、白髪が一気に増えるリスクが高まります。

実際に、「短期間で白髪が一気に増えた」というケースの多くは、仕事や家庭環境などによる強い精神的ストレスを受けた後に発生していることが多いのです。

医師が警告!白髪を増やす“NGストレス習慣”とは?

では、白髪を進行させやすい「よくあるストレス習慣」とは何でしょうか?
日常生活の中でやってしまいがちなNG行動を3つ紹介します。

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

■ 1. スマホやパソコンを夜遅くまで使う

就寝前までブルーライトを浴び続ける生活は、睡眠の質を大きく低下させます。
深い睡眠がとれないと、体の修復やホルモンバランスの調整がうまくいかず、ストレス耐性が落ち、白髪の進行を促してしまう結果になります。

寝る1時間前にはスマホやパソコンの使用をやめ、照明も暗めにしてリラックスする時間をつくるようにしましょう。

■ 2. “溜め込むだけ”のストレス管理

「我慢するのが大人の対応」と思って感情を抑え込んでしまう人ほど、知らず知らずのうちにストレスをため込みやすい傾向にあります。
メンタルが圧迫された状態が続くと、自律神経が乱れ、頭皮の血流や毛根の働きに悪影響を及ぼします。ストレスを溜めないためにも信頼できる人に話す・紙に書き出す・軽い運動をするなど、「出口」を持つことでストレスを軽減する習慣を意識しましょう。

■ 3. 朝食を抜く・食事時間がバラバラ

ストレスによる生活リズムの乱れも、白髪を進行させる要因のひとつ。
特に朝食を抜いてしまうと、体内時計がリセットされず、自律神経のバランスが崩れやすくなります。

また、食事を抜くことで栄養素(ビタミンB群、亜鉛、鉄、タンパク質など)の不足が起こり、メラニンの生成に必要な物質が欠乏してしまうこともあります。

1日3食をできるだけ決まった時間に、バランスよく摂るよう心がけましょう。朝食には特に、たんぱく質とビタミン・ミネラルを含む食材を選ぶと効果的です。

白髪対策のカギは「ストレスとの向き合い方」にある

白髪の原因は遺伝や加齢だけではありません。
日々の生活で溜まったストレスが、白髪を進行させる“見えないトリガー”になっていることは決して珍しくありません。

しかも、ストレスの影響は髪だけでなく、肌や体全体の不調にもつながるため、根本からのケアが非常に重要です。

今日から意識したい、白髪を増やさないためのストレス対策チェックリスト:

  • 夜更かしを避け、睡眠時間をしっかり確保している
  • スマホやパソコンは寝る1時間前までにオフ
  • ストレスは溜めずに吐き出す手段を持っている
  • 朝食を抜かず、栄養バランスに気を配っている
  • 週に数回はリフレッシュの時間をつくっている

「白髪が増えた」と感じたときこそ、心と体に無理がかかっていないかを見直すサイン
髪の色は、心身のバランスを映す“鏡”でもあるのです。
今のストレス習慣を少しずつ整えることで、未来の髪の健康も守ることができます。


監修者:浅草橋西口クリニックMo 頴川 博芸

静岡県沼津市出身。日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。