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医師「逆に白髪を進行させてしまう」→『白髪』が多い人ほどやっている… 実は“逆効果なヘアケア”とは?【医師が解説】

  • 2025.5.9
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「白髪が気になり始めたから、しっかりケアしている」「色々な白髪対策を試しているけど、なかなか改善しない」そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

白髪は加齢による自然な現象ですが、正しいケアをしないと、逆に白髪を進行させてしまう可能性があることをご存じでしょうか?
特に、白髪が多い人ほど取りがちな「あるケア方法」が、医学的にはおすすめできない場合があると指摘されています。

この記事では、医師が解説する白髪を悪化させかねない“逆効果なケア習慣”と、その理由、さらに今日から取り入れたい正しい白髪ケアの方法を紹介します。

白髪は「メラノサイトの機能低下」が原因。正しいケアがカギに

髪の毛の色は、毛根にある「メラノサイト」という色素細胞が作るメラニン色素によって決まっています。
メラノサイトの働きが低下し、メラニンが生成されなくなると、髪は白く生えてくるのです。

メラノサイトの機能低下には、次のような要因が関係しています。

  • 加齢による自然な細胞老化
  • 紫外線や活性酸素による酸化ストレス
  • 血流不良による栄養供給不足
  • 栄養不足(ビタミンB群、亜鉛、鉄などの欠乏)
  • 強い精神的ストレスや生活リズムの乱れ

つまり、白髪の進行を遅らせるためには、メラノサイトを守り、毛根への血流と栄養をしっかり確保する生活が重要なのです。

ところが、白髪を気にするあまりやってしまう“ある行動”が、逆にメラノサイトへのダメージを増やしていることがあります。

白髪を増やす“逆効果なケア方法”とは?医師が警告するNG習慣

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、具体的にどんなケアが白髪を悪化させる原因になるのでしょうか。
多くの人が知らずにやってしまいがちなNG習慣を紹介します。

■ NGケア1:白髪を抜く

白髪を見つけると、つい「抜きたくなる」人は多いですが、これは絶対に避けるべき行動です。
無理に毛を引き抜くと、毛根や周囲の組織が傷つき、毛母細胞やメラノサイトにダメージを与えてしまうため、次に生える毛に影響が出ることがあります。
さらに、炎症を起こすと周囲の毛穴にも悪影響が及び、白髪が増えるリスク薄毛リスクにもつながりかねません。白髪を見つけたら抜かず、根元でカットするか、適切な頻度で白髪染めを検討しましょう。

■ NGケア2:頻繁なカラーリング・ブリーチ

「白髪を隠したい」と思うあまり、短期間で何度もカラーやブリーチを繰り返すのも、頭皮と毛根への大きな負担になります。

ヘアカラー剤に含まれるアルカリ成分や過酸化水素は、頭皮のバリア機能を低下させ、毛根への栄養供給を阻害することが指摘されています。
これが慢性化すると、メラノサイトの修復が追いつかず、白髪が増えるスピードを早める要因になります。白髪染めは「リタッチ中心」で回数を減らし、頭皮にやさしい低刺激の薬剤を選ぶようにしましょう。
サロンでプロのアドバイスを受けるのもおすすめです。

■ NGケア3:過度な頭皮マッサージ

頭皮マッサージは血行促進に良いとされますが、力を入れすぎたマッサージは逆効果です。
強くこすったり、無理に引っ張るような刺激は、毛根や毛細血管を傷つけるリスクがあり、かえってメラノサイトへの負担を増やしてしまうことがあります。
頭皮マッサージは「やさしく指の腹で押す」「円を描くようにマッサージする」など、リラックスできる程度の圧で行うのが理想です。
1回5分以内を目安に、毎日コツコツ続けることが大切です。

【まとめ】白髪ケアは「攻めすぎず、守る」意識が大切

白髪を気にするあまり、ついやりがちなNGケア。
しかし、メラノサイトや毛根にダメージを与える行為は、かえって白髪を進行させるリスクがあることを知っておくべきです。

今日から意識したい白髪予防のポイント:

  • 白髪は絶対に抜かず、根元カットorカラーで対応
  • カラーは適切な頻度と方法で、頭皮への負担を最小限に
  • マッサージやブラッシングはやさしく行う
  • 栄養バランスの取れた食事と良質な睡眠で内側からケア
  • 頭皮の日焼け対策も忘れずに

「守るケア」を取り入れることで、未来の髪の美しさは大きく変わります。
見た目年齢を左右する白髪対策、今日から見直していきましょう。


監修者:浅草橋西口クリニックMo 頴川 博芸

静岡県沼津市出身。日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。