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医師「白髪の進行を早めてしまう」→『白髪』の多い人がやりがち…意外な“NG生活習慣”とは?【医師が解説】

  • 2025.5.9
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「最近、白髪が増えた気がする」「まだ年齢的には早いはずなのに…」そんな違和感、もしかすると生活習慣が原因かもしれません。

白髪は加齢による自然な変化だと考えられがちですが、実は日常の生活習慣が白髪の進行スピードに大きく影響していることが医学的にもわかっています。
つまり、「まだ若いから大丈夫」と油断していると、知らず知らずのうちに白髪が増えるリスクを高めてしまう可能性があるのです。

この記事では、医師の見解に基づき、白髪の進行を早めてしまう“見落としがちな生活習慣”と、今日からできる対策について解説します。

白髪の仕組み&なぜ生活習慣で進行するのか?

髪の色は、毛根にある「メラノサイト」という細胞が作るメラニン色素によって決まります。
しかし、加齢やストレス、栄養不足、血流障害などによりメラノサイトの機能が低下すると、メラニンが作られなくなり、髪は白くなっていきます。

近年の研究では、白髪の進行には「酸化ストレス」と「慢性的な血行不良」が深く関係していることが明らかになっています。
酸化ストレスとは、体内に過剰な活性酸素が発生することで細胞が傷つく現象で、メラノサイトにもダメージを与えることが知られています。

また、血流が滞ると毛根への酸素や栄養の供給が不十分になり、メラニンの産生がスムーズに行われなくなります。
これらはすべて、普段の食生活、運動習慣、ストレス管理など、日常の小さな積み重ねによって左右されるのです。

白髪を進行させる“意外と見落としがちな生活習慣”とは?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、具体的にどのような習慣が白髪のリスクを高めてしまうのでしょうか。
見落としがちなものを中心に、注意すべきポイントを紹介します。

■ 夜更かし・不規則な睡眠習慣

睡眠中は成長ホルモンが分泌され、体の修復や再生が行われます。
しかし夜更かしや睡眠不足が続くと、細胞の修復機能が低下し、酸化ストレスが蓄積しやすくなります。
特に「0時以降の就寝が当たり前」になっている人は、白髪リスクが高まる傾向にあります。

■ 偏った食生活(高脂質・高糖質・野菜不足)

ファストフード中心、野菜不足、甘いものの摂りすぎといった食生活は、体内の炎症や酸化を促進し、毛母細胞・メラノサイトに悪影響を与えます。
特に不足しがちな栄養素(鉄、亜鉛、ビタミンB群、チロシン)は、メラニン生成に不可欠です。

■ 運動不足と血流低下

体を動かさない生活を続けると、血行が悪くなり、毛根への栄養供給が滞ります。
デスクワーク中心で一日ほとんど歩かない人は、頭皮への血流不足が慢性化し、白髪が進行しやすい環境になってしまいます。

■ ストレスを溜め込む生活

精神的なストレスは、交感神経を過剰に刺激し、血管を収縮させます。
これにより頭皮の血流が悪化し、酸素や栄養が毛根に届きにくくなり、メラノサイトの機能が低下します。

これらの習慣は、「体に悪いとわかっていても後回しにしがちなもの」ばかり。
しかし、白髪を進行させたくないなら、早めに生活習慣を見直すことが何よりも重要です。

白髪予防は「特別なケア」ではなく「生活を整えること」から

白髪対策というと、外からのアプローチ(染める・白髪用ケアアイテムを使う)に目が向きがちですが、本当に重要なのは、内側=生活習慣を整えることです。
なぜなら、メラノサイトの健康を保つには、「睡眠」「栄養」「血流」「ストレス管理」といった基本的な体の土台が不可欠だからです。

今日から始めたい白髪予防チェックリスト:

  • 毎日6〜7時間以上、なるべく夜12時前に就寝している
  • 野菜・魚・肉・豆類をバランスよく食べている
  • 1日30分以上、意識して体を動かしている
  • ストレスを感じたら、深呼吸や趣味でリフレッシュしている
  • 頭皮マッサージや湯船につかる習慣がある

これらを意識するだけでも、白髪の進行スピードを緩やかにできる可能性は十分にあります。
未来の自分のために、今日からできる小さな習慣を積み重ねていきましょう。


監修者:浅草橋西口クリニックMo 頴川 博芸

静岡県沼津市出身。日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。