ディオールからヴィヴィアン・ウエストウッドまで。今手に入れておきたいヴィンテージシューズ5

最近ではヴィンテージ品を買い求めることは、多くの人にとってごく当たり前のことだ。誰とも被らない掘り出し物を揃えられるだけでなく、希少なアイテムを元値よりも遥かに安く手に入れることができるため、新品にはないメリットが色々とある。

しかし、アーカイブバッグといった一定のアイテムの人気は高まっている一方で、ヴィンテージのシューズは気に留めない人が多い。もちろん修理やクリーニングをすれば、ヴィンテージのものでも問題なく履くことができるが、服やほかの小物に比べると衛生面が気になり、汚れと着用感が目立ちやすいことがその主な理由だろう。

だが、昨年ベラ・ハディッドがカンヌ国際映画祭でプラダ（PRADA）の過去アイテムの中でも需要が高くて入手困難なピンクのキトゥンヒールを着用したおかげで、ヴィンテージシューズに対する世間の考え方は変わり始めている。中古ラグジュアリーファッション・マーケットプレイスのヴェスティエール・コレクティブ（VESTIAIRE COLLECTIVE）によると、ヴィンテージのヒールの検索数は前年比で37パーセント増加し、ディオール（DIOR）、グッチ（GUCCI）とプラダが人気ランキングの上位を占めているという。

ますますニーズが増えることが予想されるヴィンテージシューズ。中でも特に投資価値のある5つのスタイルを厳選してご紹介。

1. プラダ キトゥンヒール

2011年春夏コレクションで披露されたプラットフォームブローグを復刻するなど、ブランド自ら過去のシューズに目を向けているプラダ。ヴィンテージ品も選択肢に事欠かないが、中でも注目すべきは2000年代初期に発表され、ベラ・ハディッドがカンヌ国際映画祭で着用したことで有名なスエードのアイレットキトゥンヒール。同時期に打ち出されたバックル付きのキトゥンヒールも気になる1足だ。

2. グッチ モノグラム スリングバックパンプス

デムナ率いる新生グッチが始動するのはまだ先だが、2021年に前任者のアレッサンドロ・ミケーレと行ったコラボレーション、「ハッカー・プロジェクト」を振り返れば、どんなデビューコレクションになるかが予想できるかもしれない。バレンシアガ（BALENCIAGA）とグッチのシルエットやコードを融合させ、両メゾンのロゴを大々的に取り入れたデザインにデムナが立ち返れば、グッチのモノグラムの復活は確実だ。リバイバルの可能性を考えると、今のうちにモノグラムがあしらわれたスリングバックパンプスに投資しておいても損はないはず。

3. ディオール ロゴ入りヒール

同じく復活の兆しを見せているのがディオールのロゴとモノグラムだ。2025-26年秋冬コレクションではマリア・グラツィア・キウリがメゾンのアイコニックな「J'Adore Dior」Tシャツを復刻。ロゴ人気が本格化する前に、2000年代に展開されたバックル付きのヒールなど、メゾンの名があしらわれた1足を手に入れておきたい。

4. セリーヌ バレリーナパンプス

フィービー・ファイロ（PHOEBE PHILO）によるアイテムがヴィンテージ市場で高い人気を誇っているのは周知の事実だが、セリーヌ（CELINE）在籍時に手がけたシューズも例外ではない。2015年春夏コレクションで発表されたバレリーナパンプスは、10経った今でも旬のハイブリッドスタイルだ。

5. ヴィヴィアン・ウエストウッド 「ギリー」プラットフォームシューズ

日常使いにはやや不向きなヴィヴィアン・ウエストウッド（VIVIENNE WESTWOOD）の「ギリー」プラットフォームヒールだが、敏腕のヴィンテージ・コレクターなら誰でも狙っているシューズだ。1993-94年秋冬ショーでナオミ・キャンベルが転倒した際に履いていたのもこのモデル。

Text: Emily Chan Adaptation: Anzu Kawano

From VOGUE.CO.UK

READ MORE

• ヴィンテージの定義とは？ アーカイブやアンティークとの違いや見分け方を解説
• ヴィンテージブラに熱視線。円錐型のバストラインが再びランウェイに
• 90年代〜2000年代初期のマックイーンにマルジェラの宝庫。コレクター垂涎のアーカイブピースがひしめく、ロンドンの気鋭ショップ
• 入手困難なレアブランド。レッドカーペットで再びスポットライトを浴びる、クリスチャン・ラクロワのヴィンテージピース
• 世界中のセレブリティが集うストアも。2025年に押さえておきたい東京の新鋭ヴィンテージショップ3選
• Vogueエディターおすすめ記事が届く── ニュースレターに登録