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現代ではありえない設定…【今期最もおもしろい】ドラマは?絶対に観てほしい、昭和11年が舞台の“木曜ドラマ”

  • 2025.5.20

春ドラマも出そろい、多くの作品が中盤戦に突入。「毎週楽しみ!」「途中で脱落してしまった……」などそれぞれ出てくるころではないだろうか。
一方で、話題にはなっているけれど観ていない作品、1話目を見逃してしまって乗り遅れた作品などもあるはず。
今回は独断と偏見で今期、最もおもしろいドラマをご紹介。見逃し配信ほか、まだ追いつけるタイミングかと思うので、ぜひ参考にしていただきたい。

1.『なんで私が神説教』

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(C)SANKEI

無職生活を送っていた麗美静(広瀬アリス)だったが、なんとなく、高校教師として働き始めることに。勤め先の高校の教師たちのモットーは「生徒とは程よい距離感で。怒るな、褒めるな、相談乗るな」。令和らしい考え方である。
やる気がない静はもちろんそのモットーに乗ろうとするが、気がつけば生徒たちに頼られ、叱り、説教するように……。
学園ものと言えば“熱血教師”が欠かせない存在ではあるが、パッと見は真逆を行く静はそれだけで興味を惹かれる。

静自身が人と接することに消極的だからこその姿勢なんだろうが、忘れてしまいがちな「人と本気で向き合うことのカロリーの高さ」を思い出させてくれる。

人間関係は消耗する。が、消耗した分だけ、いいこともあるかもしれない。

2.『恋は闇』

志尊淳と岸井ゆきのがW主演を務める恋愛ミステリー。

岸井演じる情報番組のディレクター・万琴と、志尊演じる週刊誌の振りライター・設楽が出会い、次第に惹かれ合っていく。が、ふたりをつないだ連続殺人事件「ホルスの目殺人事件」の犯人が設楽ではないか、という疑惑が持ち上がり……。

『あなたの番です』や『真犯人フラグ』を手掛けた製作スタッフによるものだけあって、考察要素も高い(そして一筋縄がいかない気しかしない)。

同時に恋パートもキュンとくるのだ。『あなたの番です』や『真犯人フラグ』もそうだが、メインにはならず、邪魔にはならず、でも良いスパイスとして恋愛要素が効いている。

そして志尊淳である。志尊淳演じる設楽が沼。設楽は沼。好きになるまでは時間がかかっても、一度好きになったら間違いなく、ズブズブだ。前クールではシングルファザー役を演じていた志尊もよかったが、「こういう志尊淳が見たかった」が詰まっている。

3.『波うららかに、めおと日和』

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(C)SANKEI

日々に疲れている人は絶対に観てほしいのが『波うららかに、めおと日和』だ。

原作は西香はちによる同名マンガ。舞台は昭和11年。ヒロインなつ美(芳根京子)は父が見つけてきた結婚相手・帝国海軍中尉の江端瀧昌(本田響矢)と、ある日突然、夫婦になることに。不愛想で無口で無表情な瀧昌、ピュアななつ美が少しずつ距離を縮め、愛を深めていく新婚ラブコメディだ。

現代では考えられない、顔も性格も知らない相手と結婚。おまけに瀧昌は海軍に所属しているため、家を空けることが大きい。どうやって夫婦関係を築いていくのか、というところだが、見えるのは相手への尊敬と慈しむ心。

基本的にふたりとも相手のことが一番。でも自分以外の異性の影が見えるときだけは激しく嫉妬して……結局はお互いに好きだから、なのだけれど、そんな真っすぐな想いが今の時代には妙に刺さる。

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(C)SANKEI

そもそも、時代としては家長父制度で、男性の力が強い。海軍ならその傾向がより強くなりそうなところだが、瀧昌が優しいのだ。なつ美の全て受け止めようとしている姿勢がみられる。控え目に、と遠慮していたなつ美も少しずつ自分の正直な気持ちを伝えられるようになっていく。あと、なつ美と瀧昌がかわいい。とってもかわいい

考えてみれば、最近はすっかり不倫ドラマが多くて気がつけば少し疲れてしまっているのかもしれない。意外にもそんな心を癒してくれるのは“好き好き大好き愛してる”をかわいらしく描いてくれる作品なのではないだろうか。

今期イチのドラマを見つけてみて

もちろん、「おもしろい」は千差万別。個人的には他にも『イグナイト』『キャスター』『ダメマネ』『あなたを奪ったその日から』とプライム帯だけでもたっぷりとある。

深夜番組も充実しているだけに自分のお気に入りの作品をぜひ見つけてみてほしい。


ライター:ふくだりょうこ(Fukuda Ryoko)
うさぎと暮らすライター。シナリオやインタビュー、コラム、エッセイなどを中心に執筆。小説とお酒と音楽とドラマがあればだいたいご機嫌。