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医師「致命的なダメージに」→肌をじわじわと破壊する…『シワ・くすみ』を悪化させる“意外な原因”とは?【医師が解説】

  • 2025.4.16
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「紫外線対策は夏になってからでいい」と思っていませんか?実はその考え、肌にとっては大きな落とし穴です。4月は気候が穏やかで過ごしやすく、最も油断しがちな月なので、つい日差しの強さを見落としてしまいます。しかし、紫外線の量はすでに夏に近づいていて、知らないうちに肌はダメージを受けていることもあります。今回は、“夏より危険”とも言われる春の紫外線が、肌に与える意外な影響と、その対策について解説します。

春の紫外線は「弱そうで強い」

春の紫外線が危険な理由は、その“気づきにくさ”にあります。気温がまだ高くないため日差しを強く感じにくく、「春はまだ大丈夫」と思ってしまいがちですが、実際には紫外線量はすでに上昇傾向にあります。気象庁のデータによれば、4月の紫外線量は7月のピーク時の80~90%にも達する日があり、真夏並みのUVダメージを受けていることもあるのです。

さらに厄介なのが、春は空気が澄んでいるため、紫外線が地表に届きやすいという点。これはつまり、紫外線がダイレクトに肌へ届きやすくなっているということ。しかも、冬の間に紫外線対策をしていなかった肌は防御機能が落ちており、春先は特にダメージを受けやすい状態になっています。

こうした背景から、春の紫外線は夏以上に注意が必要とされているのです。

見えない紫外線ダメージが“肌老化”の原因に

春の紫外線の怖さは、すぐに日焼けのような症状が出ないため、ダメージに気づきにくい点にあります。実際には、肌の奥深くにある真皮層まで紫外線(特にUVA)が到達し、コラーゲンやエラスチンといった肌のハリを保つ成分をじわじわと破壊しているのです。

このダメージの蓄積が、シワ・たるみ・くすみといった「光老化」を引き起こします。紫外線による老化は、加齢による老化とは違い、日常の紫外線対策で防げる“生活習慣老化”です。だからこそ、「夏以外は大丈夫」という思い込みが、数年後の肌に大きな差を生むことになるのです。

さらに、春は新生活や花粉の影響で肌がゆらぎやすくなっており、バリア機能も低下しがち。その状態で紫外線を浴びると、肌への刺激がさらに強まり、赤みやかゆみなどのトラブルにもつながる可能性があります。こうした見えない“うっかり日焼け”が、肌にとっては致命的なダメージになるのです。

紫外線対策は“春から始める”が正解

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

春の紫外線は静かに、しかし確実に肌の奥へダメージを与え、肌老化のスピードを早めます。特に4月は、紫外線が強まり始めるにもかかわらず、UVケアを怠りやすい“盲点の月”。

これからの季節、美肌を守るためには“春からの紫外線対策”が必須です。日焼け止めはもちろん、帽子や日傘、UVカットの服なども取り入れながら、日常生活の中で紫外線から肌を守る習慣をつけていきましょう。

未来の肌は、今の行動で決まります。うっかり焼けに気づいたその日から、遅すぎることはありません。今日から、春の紫外線にしっかり向き合っていきましょう。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。