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医師「古臭い印象を与えてしまう」→実は『白髪染め』が老けて見える原因に…意外とやりがちな“NG行動”とは?【医師が解説】

  • 2025.5.3
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「白髪が気になって染めたはずなのに、なぜか老けて見える…」そんな違和感を覚えた経験はありませんか?

年齢を重ねるにつれて増える白髪。見た目年齢を若々しく保つために白髪染めを取り入れている人も多いですが、実はそのカラー選びが逆効果になってしまうケースが近年増えています。

特に40代以降では、髪色と肌色、髪質や顔立ちのバランスが変わってくるため、「昔と同じ色」「とりあえず暗め」の選択が、実は老け見えしていることも
この記事では、やりがちなNG白髪染めと、若々しく見せるための正しいカラー選びのポイントを、カラー理論と美容現場での実例をもとに解説します。

老け見えを招く「NG白髪染め」の共通点とは?

白髪を隠そうとするあまり、以下のようなカラー選びになっていないでしょうか?
これらは、実年齢よりも老けて見えてしまう原因になることがあります

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

■ ① 黒や濃いブラウンで全体を均一に染める

白髪をしっかり隠したいという思いから、真っ黒やダークブラウンで全体を染める人は多いですが、顔色とのコントラストが強すぎると逆に肌のくすみやシワを目立たせてしまうことがあります。
特に、加齢により肌のトーンが下がってくる40代以降では、黒すぎる髪色が「重く・老けた印象」を与えることが少なくありません。

■ ② 全体を均一に染めて立体感がなくなる

ツヤや動きのない一色染めは、髪全体がのっぺりして見え、ボリューム感や若々しさを失いやすくなります
特に細毛・軟毛の人が暗いトーンで染めると、髪がペタッと見えやすく、顔全体が疲れて見える傾向にあります。

■ ③ 赤み・黄みの強い色味を選んでしまう

肌の色味に合っていないカラー(黄みが強すぎるブラウン、赤みの強いレッドブラウンなど)は、顔色が悪く見えたり、古臭い印象を与えてしまうことも。
特にピンク系やオレンジ系は、肌がくすんで見える人にとって“逆効果”になる場合があります。

これらのNG選択は、「白髪を隠すこと」にばかり意識が向いてしまい、「自分に似合う色」や「顔色とのバランス」がおろそかになってしまった結果です。

“若見え”する白髪染めのポイントとは?カラー選びのコツ

老け見えを回避し、自然で明るい印象を与える白髪染めには、いくつかの工夫があります。ポイントは「トーン・ツヤ感・立体感」の3つです。

■ ① トーンは“やや明るめ”を意識する

全体を暗くするよりも、**明るめのブラウンやアッシュ系の中間トーン(7~9トーン程度)**を選ぶと、肌なじみがよく、顔色がパッと明るく見える効果があります。
白髪が多い人でも、明るめのカラーなら生え際の白髪も目立ちにくく、伸びかけでも自然に馴染みやすいというメリットも。

■ ② ハイライトやローライトで立体感をプラス

最近では、白髪を「隠す」のではなく「活かす」ためのハイライト技術も人気です。
明るさを少しミックスさせることで、髪に陰影と動きが生まれ、若々しく見える効果が得られます
また、部分的にローライトを入れることで根元の白髪の境目が目立ちにくくなるというテクニックも有効です。

■ ③ パーソナルカラーに合わせた色選び

自分の肌の色(イエローベース/ブルーベース)に合ったカラーを選ぶことで、顔色が明るく見え、シミやくすみもカバーしやすくなります。
たとえば、イエベ肌にはウォームブラウン系、ブルベ肌にはアッシュ系やモーブ系がなじみやすいと言われています。

このように「ただ白髪を隠す」のではなく、自分の肌や髪質に合わせた“似合わせカラー”を選ぶことが、若見えのカギになります。

“白髪染め=隠す”ではなく、“魅せる”視点へ

白髪染めは、加齢による変化をカバーする手段であると同時に、その人の印象を大きく左右するパーツケアのひとつです。

年齢を重ねるほどに、「ただ黒く」「ただ暗く」染めるのではなく、肌や髪質とのバランスを見ながら色を選ぶことが若々しさを引き出すポイントになります。

今までの“なんとなく暗め”なカラーから、少し明るめ・軽さのあるトーンへシフトしてみるだけでも、印象はぐっと変わります。
「老けて見えるかも…」と感じたら、それは白髪染めの見直しどきかもしれません。

年齢を重ねるほど、似合う髪色は変わっていく。その変化を味方に、白髪染めも“自分らしく魅せる”アイテムとして楽しんでみてはいかがでしょうか。


監修:林 瑠加
慶應義塾大学形成外科学教室に約10年間在籍し、一般形成外科、小児、再建分野を幅広く担当。慶應義塾大学大学院医学研究科では毛髪再生の研究に取り組み、医学博士を取得。2015年からは4年半、カンボジアに居住し現地での臨床にも従事した。帰国後は形成外科に加え皮膚科、美容皮膚科の経験を積み、2024年11月に品川区西五反田に「LIKKAスキンクリニック」を開業。患者様の身近なお悩みに対応すべく、保険・自由診療双方からのアプローチで診療を行っている。形成外科専門医、抗加齢医学会専門医、臨床毛髪学会評議員。