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30年前、日本中が心を奮わせた“新時代の一曲” 何度でも聴きたくなる、時代を超えて響く“名曲の正体”

  • 2025.4.16
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(C)SANKEI

1995年、J-POPに“まっすぐな情熱”が鳴り響いた

「30年前の今頃、どんな曲に背中を押されていたか覚えてる?」

1995年といえば、H Jungle with t『WOW WAR TONIGHT』やスピッツ『ロビンソン』がチャートを席巻し、ドラマでは『愛していると言ってくれ』『王様のレストラン』などが流行。
そんな熱気あふれる時代に、ギターのカッティングとともに突き抜けるような「HELLO」のイントロが、日本中を駆け抜けた。

福山雅治『HELLO』――1995年2月6日リリース。
俳優としても人気を集めていた福山雅治が、“音楽アーティスト”としての実力を証明した一曲だった。

自身最大のヒット曲となった“爽快ロックチューン”——『HELLO』とは?

『HELLO』は、福山雅治の通算10作目のシングル。ドラマ『最高の片想い』主題歌として書き下ろされた。

印象的なイントロ、力強いボーカル、そしてまっすぐな言葉。
“カッコいいけど照れ屋”、“クールなのに情熱的”という福山のキャラクターを、そのまま音にしたような楽曲だった。

オリコン初登場1位、累計売上は187万枚以上。福山雅治のキャリアの中で最初のヒット作となった。

なぜ『HELLO』は“時代の応援歌”になったのか?

当時の日本は、バブル崩壊後の閉塞感に包まれていた。
就職氷河期が始まり、夢や未来に対して不安を抱く若者が増えていた時代。

そんな中で『HELLO』が放ったのは、「とにかく前に進もう」というメッセージだった。

ラブソングでありながら、“恋”だけではなく、“生きることそのもの”を肯定するようなスケール感。
「こんな自分でも、何かを始められる」「誰かに届くかもしれない」という、名もなき希望がそこにはあった。

イントロを聴くだけで気持ちが前を向く——
そんな“始まりの歌”として、多くの人の心に残る一曲となった。

『HELLO』がもたらした福山雅治の新たなステージ

『HELLO』のヒットにより、福山雅治は“音楽アーティスト兼俳優”の両立を果したのではないだろうか。

その後も『Message』『桜坂』『虹』『家族になろうよ』など、名曲を多数生み出すことになるが、
その原点にあるのが、間違いなくこの『HELLO』だ。

また、CMソングやテレビ出演でも頻繁に披露される“セルフアンセム”的な一曲であり、
ライブでは観客と一体になって盛り上がる鉄板曲として定着している。

30年経っても、イントロが心を駆け出させる

『HELLO』は、今でも“走り出したくなる瞬間”にふと聴きたくなる曲だ。

迷っているとき、踏み出せないとき。
その一歩を、ポンと背中で押してくれるのがこの曲の魅力。

「HELLO」というシンプルな言葉に込められたのは、
“恋の始まり”だけじゃない。
“夢の始まり”“人生の始まり”という、誰にとっても特別な一歩だった。

福山雅治『HELLO』——それは、30年経っても変わらず心を照らす“スタートラインの音楽”である。


※この記事は執筆時点の情報です。