新幹線に乗っていると、「隣の方が大きなスーツケースを持ち込んでいて圧迫感がすごい…」という場面に遭遇したことはありませんか? 車内スペースは限られているとはいえ、できるだけ快適に旅を楽しみたいもの。実際、過去に「座席周辺が荷物で狭く、落ち着かなかった」という投稿が話題を呼んだこともありました。そこで今回は、その時に寄せられたコメントの一部を紹介しながら、JRが案内している“特大荷物”にまつわるルールや予約のコツをおさらいしてみましょう。
事前予約と追加料金が必要なんじゃないの?
まずは、スーツケースを座席まで持ち込んだ乗客に対する意見が、どんな形でSNS上などに投稿されていたのかを見ていきます。
- 外国人観光客に多い気がするな…初来日でシステムを知らないのかな?
- 隣のファミリーが大荷物だったから、足元スペース譲ったらめちゃくちゃ感謝された(笑)
- 新幹線にこのサイズって、事前予約と追加料金が必要なんじゃないの?
- 当たって迷惑なら、棚に上げてもらうのが一番じゃない?
スーツケースのサイズが明らかに大きい場合は、「ちゃんとルールを守ってほしい」「座席周辺を圧迫しない工夫をしてほしい」という声が多い印象。一方で、少し融通を利かせたり、互いに譲り合う形で“和やかに解決”したというパターンも存在しています。読んでいると、「ちょっとした気遣いで大きく状況が変わるんだな」と感じますよね。
「特大荷物」は専用座席を予約すべし
では実際、「大きめの荷物はどう扱えば良いのか?」という点について、JRおでかけネットの案内を見てみましょう。実は、持ち込めるサイズが定められているのです。
車内に持ち込めるサイズは?
・〜160cm 持込可能
・160〜250cm(「特大荷物」) 「特大荷物スペースつき座席」または「特大荷物コーナーつき座席」の事前予約が必要(追加料金不要)
・250cm〜 持込不可
「160~250cm」サイズのスーツケースが“特大荷物”に該当し、事前予約が必要になるというわけですね。さらにJRおでかけネットのQ&Aでは、このような背景が語られています。
なぜ「特大荷物」は事前予約が必要なのですか?
近年、海外からのお客さまの増加もあり、新幹線車内に大きな荷物を持ってご乗車されるお客さまが増加していることから、車内に一定以上の大きさの荷物を持ち込む際は、荷物置場を指定席とセットで予約したうえでご乗車いただく事前予約制を導入しております。
これは「大きな荷物を適切に置く場所があれば、車内全体がスムーズに使える」という考え方にもとづいた制度。たしかに座席足元や通路を荷物でふさいでしまうと、周囲の人にとっても大きなストレスになりますよね。もし「うちのスーツケース、もしかすると大きいかも…」と感じたら、まずは“特大荷物スペースつき座席”の確認をしてみると安心です。
仮に「特大荷物」専用座席を予約できなかった場合は?
ただし、いざ予約しようと思っても、混雑シーズンなどで「特大荷物スペースつき座席」や「特大荷物コーナーつき座席」が満席になることもあるはず。そんなときはどうしたらいいの? という疑問にも、JRおでかけネットでは明確な回答を用意しています。
「特大荷物スペースつき座席」及び「特大荷物コーナーつき座席」が満席の場合はどうすればいいですか?
・「特大荷物」をお持ちの場合は、他の列車で「特大荷物スペースつき座席」または「特大荷物コーナーつき座席」のご予約をお願いいたします。
・「特大荷物スペースつき座席」または「特大荷物コーナーつき座席」は、主に「特大荷物」をご利用のお客様のための座席として設定しています。列車によっては混み合う場合もありますので、お早目のご予約をお願いいたします(他の指定席と同様に、1か月前より発売しております)。
つまり、「今乗りたいこの列車」で予約が取れないなら、別の便を検討してほしい、ということですね。さらにスーツケースの収納に関しては以下の情報も。
新幹線の荷物棚や足元には、どの程度の荷物が収納できますか?
・編成によって異なりますが、主に「のぞみ」「みずほ」「さくら」に使用する車両(N700系)の場合、荷物棚は、奥行き約42cmのスペースがありますので、3辺合計160cm(例:30×50×80cm)程度の荷物であれば、概ねご収納いただけます。
・普通車の足元には、ご利用のお客様にもよりますが、概ね3辺合計120cm(例:25×40×55cm)程度の荷物であれば、概ね収納いただけます。
・グリーン車の足元には、フットレスト等がありますので、荷物棚などにご収納ください。
・なお、荷物の形状や重さ等により、荷物棚や足元に収納することが難しい場合には、「特大荷物スペースつき座席」をご予約いただきますと、車両最後部のスペースに荷物をご収納いただけます。
「これぐらいのサイズなら、棚にしっかり収まるんだ」「意外と足元にも置けるかも」など、持ち込み可能な範囲がイメージしやすくなります。もし難しそうなら、迷わず“特大荷物席”を押さえておきましょう。ちょっと早めの予約が結果的にストレスのない旅を作ってくれるかもしれません。
まとめ
隣席に巨大なスーツケースがドーンと置かれていると、やはり気まずかったり、落ち着かなかったりしますよね。ただ「特大荷物スペースつき座席」や「特大荷物コーナーつき座席」を使えば、そうしたトラブルをぐっと減らせる可能性が高まります。
もし座席が取れなくても、別の便を検討するなど柔軟に対応して、快適な移動時間を手に入れたいところ。お互いに少しずつ気遣い合えば、狭い車内でも気持ちよく過ごせます。次回、新幹線に乗る際は、サイズ確認&事前予約で「荷物問題」をうまく回避してみてはいかがでしょうか?