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どうやって計算するか覚えてる?「20.2+0.2÷0.02」→正しく計算できる?

  • 2025.4.22
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今回は、小数の計算問題にチャレンジしてみましょう。

「小数の計算なんて久しぶり」という人には、やや難易度が高いかもしれませんが、まずは「小数の計算ルール」を思い出すところから始めてみてください。

問題

次の計算をしなさい。
20.2+0.2÷0.02

解答

正解は、「30.2」です。

あなたが出した答えと一致したでしょうか?

答えが間違っていたり、途中で計算方法が分からなくなってしまったりした人は、ぜひ次の「ポイント」をご覧ください。

小数の計算方法をステップに分けて解説していますよ。

ポイント

今回の問題のポイントは、「小数の割り算」です。

まず、この問題に正解するには「20.2+0.2」ではなく、「0.2÷0.02」から先に計算する必要があります。なぜなら、掛け算や割り算は、足し算や引き算よりも優先して計算するというルールがあるからです。

<計算順序のルール>
次の順序で計算します。

1.( )の中
2.掛け算・割り算
3.足し算・引き算

※同じ優先順位の計算がある場合は、左から計算します。

では、「0.2÷0.02」はどうやって計算すればよいのでしょうか。

小数の割り算の計算手順は、次の三つのステップに分かれます。

<小数の割り算の計算ルール>

ステップ1.割る数が整数になるまで10の倍数を掛ける
ステップ2.割られる数にもステップ1と同じだけ10の倍数を掛ける
ステップ3.割り算をする

今回、割る数は0.02なので、整数にするには100を掛ける必要がありますね。さらに割られる数0.2にも100を掛けてから、割り算を行います。

ステップ1.
0.02×100=2
ステップ2.
0.2×100=20
ステップ3.
20÷2=10

あとはこの結果を元の式に反映して、残りの足し算を終わらせましょう。

  20.2+0.2÷0.02
=20.2+10
=30.2

10は10.0だと考え、小数点の位置を合わせて20.2と足すと分かりやすいですよ。

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【おまけ】割られる数と割る数に10の倍数を掛けてもよい理由

小数の割り算では、割られる数と割る数に10の倍数を掛けて計算します。今回の問題では、どちらにも100を掛けましたが、このようなことをして元の割り算と答えが変わってしまわないのでしょうか?

割り算を分数で表すと、この疑問が解消されるでしょう。A÷Bという割り算の答えは、A/B(割られる数/割る数)という分数でも表せますので、次のように考えます。

  0.2÷0.02
=0.2/0.02  ←割り算を分数形式にしてみる
=(0.2×100)/(0.02×100)
=(0.2×100)÷(0.02×100)

太字の部分を見てください。分数では分子と分母に同じ数を掛けても大きさは変わりませんので、100を掛けても等式の関係が崩れることはないのです。

まとめ

今回の問題では、小数の割り算が正しくできるかどうかがポイントになりました。

0.02と0.2に100を掛ける過程は、しばらく小数の計算をしていなかった人にとっては少し難しかったかもしれません。「割る数が整数になるように10の倍数を掛ける」「同じ10の倍数を割られる数にも掛ける」というステップをしっかり覚えておきましょう。

引き続き他の小数問題にも挑戦して、今回復習した計算方法が身についているか確かめてみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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