桁の大きな足し算をする際は、繰上りの計算が面倒に感じるものです。
今回の問題も繰上りが多く発生するので電卓を使いたいたくなるところですが、そこをぐっと我慢し、どう計算したら楽に暗算できるのかを考えてみましょう。工夫次第では5秒で計算が終わるはずですよ。
問題
次の計算を暗算でしなさい。
7478+392
※制限時間は5秒です。
解答
正解は、「7870」です。
制限時間内に答えられたでしょうか。
この問題を楽に計算する方法は、次の「ポイント」で詳しく解説しています。
途中で暗算をあきらめてしまった人、筆算の手順で計算を進めようとしていた人は、ぜひご覧ください。
ポイント
今回の問題のポイントは、「足す数の392を400にして計算すること」です。
400という切りのよい数を足すならば、繰上りが発生しないので、計算は簡単です。ただし、単に392を400にするだけでは、式の意味が変わってしまいます。
7478+392≠7478+400
そこで、変換前の式と変換後の式がイコールになるためにはどうしたらよいかを考えます。
400は392よりも8大きな数です。つまり、392のかわりに400を足すということは「8を足しすぎ」の状態になるのです。そこで、400を足した後、この足しすぎた8を引いてやることにしましょう。そうすれば、変換前の式と変換後の式の意味は変わらなくなります。
7478+392
=7478+400−8
あとは、足し算、引き算の順に計算しましょう。
7478+400−8
=7878−8
=7870
「7478+400」も「7878−8」も楽に計算できるので、「7478+392」よりもずっと速く答えを出すことができるでしょう。
まとめ
今回は、足す数である392を切りのよい400に変換することで計算を簡単にしました。
式の中の数を切りのよい数に変換すると計算が楽になりますが、元の式の意味が変わってしまわないように注意しましょう。今回の問題でいえば、398を400に変換した後、400と398の差である8を引くことが大きなポイントになります。
計算が楽になれば、解答スピードが上がるだけでなく、ミスも少なくなります。複雑な計算問題を見かけたら、ひと工夫できないかどうかを考える癖をつけておくとよいですよ。
ぜひ他の暗算問題にも挑戦して、いろいろな工夫の仕方をインプットしてください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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