美容師「重大な病気の可能性も」→急に『白髪』が増えたら要注意！…意外と見落としがちな“３つのサイン”とは？【プロが監修】

「最近、急に白髪が増えた気がする」「年齢に対して白髪が増えるペースが早い気がする」
そんな違和感を抱いたことはありませんか？

白髪は加齢による自然現象と考えられがちですが、実は体の異常を知らせる“内側からのサイン”として現れるケースもあります。
特に、40代以降で急激に白髪が増えた場合、栄養状態やホルモンバランスの乱れ、さらには病気の前兆であることも。

この記事では、「白髪が目立ち始めた人」が見落としがちな体の不調や、白髪の裏に隠れているかもしれない病気、そして注意すべき3つのサインをわかりやすく解説します。

白髪は“ただの老化現象”だけではない

私たちの髪に色を与えているのは、毛根の中にある「メラノサイト」と呼ばれる色素細胞です。
このメラノサイトがメラニン色素を生成することで、髪に黒や茶色の色がつきます。

加齢によりこの機能が徐々に衰えることで白髪が増えるのは自然なことですが、年齢に見合わない急激な白髪の増加や、特定の部位だけに集中する白髪には注意が必要です。

メラノサイトの働きが停止する原因は、老化以外にも次のような要素が関係しています：

• 強いストレスや睡眠不足による自律神経の乱れ
• 栄養不足（ビタミンB群・鉄・銅・亜鉛など）
• ホルモンバランスの崩れ（甲状腺・女性ホルモン）
• 自己免疫の異常

これらの背景には、重大な病気の可能性が隠れていることもあり、白髪は見た目の問題だけでなく、「体の異常を知らせる信号」としても受け止めるべきなのです。

白髪が教えてくれるかもしれない“病気”と注意すべき3つのサイン

急な白髪の増加は、以下のような病気のサインになっている可能性があります。特に、以下の3つの変化がある場合には、医療機関での相談を検討することがすすめられます。

■ サイン1：白髪とともに“極度の疲労感”がある

白髪とあわせて、慢性的なだるさ・息切れ・集中力の低下などが見られる場合、貧血（鉄欠乏性貧血や悪性貧血）の可能性があります。
鉄やビタミンB12の不足により、メラニン合成が滞り、白髪が進行することがあるからです。

■ サイン2：“急激に”白髪が増えた／特定の部位だけに集中している

短期間で一気に白髪が増えた、あるいは前髪やこめかみなど一部分に集中して現れた場合は、ストレス性の白髪や、自己免疫性疾患（円形脱毛症に併発する白髪など）の可能性も。
特に過度なストレスは交感神経を刺激し、毛包に炎症を引き起こすことがあると考えられています。

■ サイン3：白髪とあわせて“体重減少・手足の冷え”がある

白髪の進行に加えて、急な体重減少や冷え、動悸、汗かきなどの症状がある場合は、甲状腺機能異常（バセドウ病や橋本病）が関係していることがあります。
甲状腺ホルモンは体内の代謝をコントロールしており、その異常は毛髪の成長サイクルや色素細胞にも影響を及ぼします。

これらのサインに気づかずに放置してしまうと、病気が進行し、白髪の改善だけでなく健康全体に悪影響を及ぼす可能性もあるため注意が必要です。

【まとめ】「白髪＝年齢」ではない。“体からのサイン”を見逃さないことが大切

白髪は確かに加齢によって増えるものですが、その裏に体の不調や病気が隠れていることもあるということを、あらためて意識する必要があります。

特に40代以降は、加齢による体内変化が少しずつ現れはじめる時期。
だからこそ、「白髪が増えた」という変化をただの美容の悩みとして片付けず、体からのメッセージとして捉える姿勢が大切です。

以下は、白髪と健康の関係を見直すためのチェックリストです：

• 短期間で白髪が急に増えた
• 白髪が一部の場所に集中している
• 最近疲れやすくなった／体調不良が続いている
• 食事バランスに偏りがある
• ストレスや睡眠不足が続いている

これらに複数あてはまる場合は、早めにかかりつけ医や皮膚科で相談し、白髪だけでなく体の根本的な状態をチェックしておくことが安心につながります。

「ただの白髪」と見過ごさず、「体の声」として耳を傾けることが、美容と健康を守る第一歩です。

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監修者：三村浩章（合同会社サステア CEO、ヘアメイククール 代表、滋賀県美容組合副理事長、シャンプーソムリエ）

シャンプーソムリエの資格を持つ現役美容師。
今までに向き合ったお客様の数延べ12万人以上。
高校卒業後、神戸のサロンに勤務。その後滋賀県彦根市にCOURを出店。
ヘアショー、各種セミナー、神コレのヘアメイク、雑誌のヘアメイク、メーカーのプロダクトの企画テストなどをこなす。
またシャンプーオタクが作った「サステア」をECサイトにて販売中