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「そのやり方、今は通用しませんよ」とつい言ってしまう人が無意識に見落とす“ヤバい落とし穴”【『ドラゴン桜』解説】

  • 2025.5.1
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『ドラゴン桜2』(c)三田紀房/コルク

偏差値30の落ちこぼれ生徒を日本最難関の東大合格に導く『ドラゴン桜』

一見すると受験生に向けた“東大受験マンガ”ですが、実はビジネスパーソンにとっても学びが多いのが本作品の凄さ。ビジネスにおいて非常に重要な目標設定力、ロジカルシンキング、自己の解像度を引き上げるメタ認知…など、様々なスキルを習得することができます。

今回は、ビジネスシーンでもたびたび起こりがちな「無意識の決めつけ」について、マンガとともに解説していきます。

本当にそうか?(『ドラゴン桜2』第1巻・4限目より)

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『ドラゴン桜2』(c)三田紀房/コルク
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『ドラゴン桜2』(c)三田紀房/コルク
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『ドラゴン桜2』(c)三田紀房/コルク

東大合格者ゼロとなってしまった龍山高校。4月に理事となって10年ぶりに龍山に戻ってくることが決まっている桜木が3月の終業式で全校生徒に向けお決まりのセリフ「東大へ行けっ!」を叫びます。

この桜木からの一方的な押し付けに対して無反応な生徒たち。それでも桜木は「東大に行くのに理由なんかいらない!東大に行く意味なんてない!」「考えるな!動けっ!」「行動するヤツだけが勝つ!」と、続けてまくしたてます。

これに対し、疑念を抱く同僚の高原先生は桜木に詰め寄り、頭ごなしに命令する桜木の言い方は今の時代と合わないとぶつけます。

それに対し桜木は、「本当にそうか?」と逆質問をし—。

わかってないのはお前らだ

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『ドラゴン桜2』(c)三田紀房/コルク
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『ドラゴン桜2』(c)三田紀房/コルク

「わかっていない」という高原に対し、「逆にわかっていないのはお前らだ」とカウンターを放つ桜木。

昔と今とでは時代は違えど、300人いる生徒が全員同じ気持ちなんてことはありえない。高原が時代にそぐわないと思っている桜木のような半ば強引なやり方でも、心が動く生徒は必ずいるはずというのが桜木の考えです。

そして、続けて「子どもたちの個性を尊重するなどと口では言いながら子供の個性を見極めようとしていないのはお前らだ」と高原が無意識に今の時代の子どもたちを“同質”とみなしていたことを非難します。

ビジネスの現場でも起こり得る

例えばビジネスの現場でも年長者が「最近の若者は〇〇だ!」という主張は、世代をひとくくりにした偏見(ステレオタイプ)にすぎません。実際には若者であっても、価値観や行動様式は個人ごとに異なります。

重要なのは世代論で大きく括ることではなく、目の前の部下が「どんな価値観や特徴を持っているか」を正確に見ることですよね。

そもそも「最近の若者は〇〇だ」というフレーズは昔から繰り返されてきました。

例えば、昭和の高度成長期の時代には若者は「新人類」などと呼ばれた世代もいました。しかし、いつの時代の若者も、社会の中で責任を果たし、大人になり、結果的に社会を支える役割を担っています。

そんな上司もかつて「最近の若者は…」と言われた側であり、同じ過ちを繰り返している可能性が高いと考えられるのです。


「ドラゴン桜2」©︎三田紀房/コルク

※本記事はコンテンツの権利者に許諾を得た上で記事の制作・公開を行っています。



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『ドラゴン桜2』(第1巻・4話)
『ドラゴン桜2』(第1巻・4話)

 

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