毎号、大人ならではの素敵なお部屋を拝見する「大人女子の住まい」。今回は、ライターとして活躍する徳さんのご自宅。１児の母でもある徳さんのアイデアを感じるおうちです。
民芸の世界観を投影し、穏やかな空気感を演出
閑静な住宅街にある徳さんのおうちは、コンパクトな２階建ての一軒家。「私も夫も地方出身ですが、実家が一軒家だったんです。私たちの娘のための“実家”となる場所を作ろうと思い、それがコンセプトになりました」。知り合いの建築家に依頼し、徳さんがデザインや造作家具、ご主人が収納や動線にこだわりを持って要望を伝え、ゼロベースで作り上げた。「玄関には土間を造り、1階の中心には錆丸太で大黒柱を配しました。床の間や格子の床なども取り入れ、経年変化が楽しめる民芸品を作るような感覚で家づくりを進めました」。育児を通し、人や街とつながる大切さを実感したという徳さん。窓は大きく取り、日の光がたっぷり届く。そんなぬくもりを感じるおうちは、人が集まりやすいようにオープンに仕立てており、子どもも大人も、心地よく過ごせる空間を叶えている。
House Data
所在地_東京都世田谷区 住居歴_2年半 住宅形態_持ち家 間取り_3LDK 家族_3人（夫＋１児）
仕事をする、料理を作る、食事をする、くつろぐ。この４つの要素を取り込んだ1階のLDK。
「この食器棚の色味に合わせて、キッチンを作っていきました」と徳さん。器が好きで旅先でつい購入してしまうそう。古くてクラフト感のあるものが好きで、大江戸骨董市にもよく足を運んでいる。
グリーンオリーブの深い色味のタイル壁が目をひく、キッチン。調理器具や雑貨類は、合理的に作られていて、手入れをしながら長く使えるものが選びの基準。
床の間とダイニングテーブルを組み合わせた和モダンな空間。テーブルはMOMO NATURAL、大人用のチェアはアクタスで購入。
土間には見せ棚とデスクをしつらえ、ワークスペースに。趣味である料理の本や、多種多様な書籍が並ぶ。
2階へ上る階段には大きな窓を作り、さらに、廊下は格子の床にしているので、開放感がある。「光や熱が通りやすいから、冬でも1階にストープを置くだけで十分あたたまるんです」。
隣接している寝室とバスルーム。扉を開けておけば、子どもが入浴している様子を、親が寝室から見守ることも可能。可変的な仕組みが徳さん宅の特徴のひとつ。
【徳さんのとっておきShop!】
JINNANHOUSE STORE／ジンナンハウスストア
日常を豊かに彩る、ちょっぴりユニークで感度の高いアイテムが揃うライフスタイルショップ
原宿と北参道の間にある、ライフスタイル複合施設「JINNAN HOUSE」のWEBショップ。器や調理器具、インテリア雑貨など、バイヤーが厳選した、ひねりのあるラインナップが魅力。「キッチンで活躍しているミルクパンは、こちらで購入したもの。わが家の雰囲気に合うものも多く、お店独自のセレクトが気に入っています」
Data
URL https://jinnan.house/
徳 瑠里香さんプロフィール
フリーランスで編集・ライターとして活動。夫と小学1年生の娘の3人暮らし。現在の住まいは、２階建ての一軒家。設計事務所に依頼し、自らアイデアを出して造り上げた、思いの詰まった注文住宅。
撮影＝森﨑一寿美 取材・文＝弓削桃代 間取り図＝ジェオ
※InRed2025年3月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
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