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工夫して10秒で計算してみて!「32×99」→簡単に計算できる?

  • 2025.4.10
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桁数の多い数の掛け算の計算を、筆算以外の方法で計算することはできますか。

この問題のように100に近い数字(99や101など)どうしの掛け算は、ある工夫をすることで簡単に答えを出すことができてしまいます。一緒に学んでいきましょう。

問題

次の計算をしなさい。
32×99

小学生の時に習った筆算を使えばできそうですが、頭でしようとすると結構大変になりますよね。

ここでは、ある工夫をして筆算を使わずに計算していきます。

解説

答えは「3168」です。

では、どのような工夫をして計算しているのでしょうか。次のポイントにまとめましたので、ご確認お願い致します。

ポイント

「整数×99」の計算にはいろいろな方法がありますが、今回は次のステップを踏んで計算していきます。

<ステップ1>
99ではない数から1を引く
32−1=31

<ステップ2>
99から<ステップ1>で出した数を引く
99−31=68

<ステップ3>
100×31に<ステップ2>で出した答えを足す
31×100+68=3168

やり方が分かれば計算できそうですが、なぜ上記の方法で答えを出すことができるのでしょうか。それを説明していきます。

比較するのはこの問題の式である「32×99」と、32から1引いた数と99に1足した数の積である「31×100」です。<ステップ1

みなさんはどちらのほうが計算しやすいと思いますか?当然、「31×100」ですね。ですが、「32×99」と「31×100」の計算結果は同じではありません。しかし、二つの積の差がわかれば、「31×100」に差分を足し足り引いたりしてあげればいいことが分かりますね。

では、二つの積の差はいくつになるでしょうか。「32×99」は32が99個あり、「31×100」は31が100個あることを意味します。

これらを並べると、以下のようになります。

32×99=32+32+32+・・・+32
31×100=31+31+31+・・・+31+31
式の差 =1+1+1+・・・+1−31

このように並べてみると、3231の差は1ですのでその差が太字の式より99個あることが分かります。しかし、31×100には31があるので、二つの積の差は99−31=68になることが分かります。<ステップ2

あとは、「31×100」に先ほど出した差の68を足せば答えが出てくるということですね。<ステップ3

まとめ

何気ない筆算でも式の変形を使うことで、簡単に計算できるようになります。

他にも「展開公式」を使っても答えは出せますので、時間がある人はこの方法でも計算してみてください。

計算は、一問や二問だけしてもあまり意味がありません。計算こそたくさん演習を積んで、理解度を深めていくことがとても大事になってきます。類似問題にもぜひチャレンジしてみてください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):ニシケン
2年間、地方の学習塾に勤めて独立。現在はプロの家庭教師として働きながら、都内の難関私立中学や高校の予想問題や適性検査の執筆活動を行っている。どんな人が見てもわかりやすい解答解説作成を志す。