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工夫して10秒で計算してみて!「−769÷(−769)÷(−769)」→暗算できる?

  • 2025.3.19

今回は、三桁の負の数の割り算を暗算できるかどうか試してみましょう。かなり難易度が高そうに見えるかもしれませんが、やり方次第では10秒以内に答えを出すことができますよ。

さて、どうやって計算したらよいでしょうか。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
−769÷(−769)÷(−769)

※制限時間は10です。

解答

正解は、「−1/769」です。

この問題、小数で答えようとすると、そこで行き詰ってしまうので注意が必要です。

次の「ポイント」で、どうやったら素早く答えを出せるのか解説していきますね。

ポイント

この問題のポイントは、二つあります。

一つは「答えの符号の判定方法」、もう一つは「割り算の答えを分数で出す方法」です。

答えの符号の判定方法

まずは、この問題の答えの符号をどう判定すればよいのか考えます。

負の数が混じっている割り算では、次のルールに従って答えの符号を決めます。

<答えの符号の決め方(割り算編)>
・同符号どうしの割り算の答え→正の数(+)になる
例:+1÷(+1)=+1    −1÷(−1)=+1
・異符号どうしの掛け算・割り算の答え→負の数(−)になる
例:+1÷(−1)=−1    −1÷(+1)=−1

では、今回の問題を計算していきましょう。

−769÷(−769)÷(−769)

この式では、最初に同じ数どうしの割り算「−769÷(−769)」を行います。同符号どうしの割り算なので、答えは正の数の「+1」です。

  −769÷(−769)÷(−769)
=+1÷(−769)

次の割り算は正の数÷負の数の形をしているので、異符号どうしの割り算になり、答えは負の数になります。

これで、この問題の答えが負の数になると分かりました。

  +1÷(−769)
=(1÷769) ←答えが負の数になるのでマイナス記号を先に出した

割り算の答えを分数で出す方法

では、「1÷769」はどう計算すればよいのでしょうか。

実は、「1÷769」を筆算で計算すると、答えはいつまでも割り切れない無限小数となります。

1÷769=0.00130039...

これでは、時間がいくらあっても答えを出せません。ましてや今回のように時間制限がある問題では、手を出してはいけない計算方法といえるでしょう。

そこで、割り算の答えを分数で表すことを考えます。

割り算の答えは、「割られる数/割る数」という分数で表せます。

例えば、「1÷2」の答えは1/2になります。「1÷2」の答えを小数で表すと0.5ですが、これは1の半分の数なので1/2と同じ数を表していますね。

1÷2=0.5=1/2

では、今回の問題も分数で答えてみましょう。

  −(1÷769)
=−1/796 ←割られる数/割る数

分数形式で答えた後、約分をする場合もありますが、−1/769はこれ以上約分できないので、このまま答えとしましょう。

まとめ

今回の問題では、負の数の割り算の問題に挑戦しました。

ポイントとなる「答えの符号の判定方法」は、負の数の計算にはとても重要なルールです。また、割り算の答えを分数で出す方法は、難しく見える割り算の答えを簡単に出したいときに重宝です。二つのポイントは、ぜひおさえておきましょう。

引き続き、他の計算問題にも挑戦してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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