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医師「症状が悪化する」→実は“尿もれパッドがあれば安心”は大間違い?!…知られざる“意外な落とし穴”とは?

  • 2025.4.18
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

尿もれは、多くの人が抱える悩みの一つですが、その対策として「尿もれパッド」を使う方は少なくありません。特に、年齢を重ねるごとに尿漏れが気になるようになり、便利なアイテムとして頼りがちです。しかし、専門医によると、尿もれパッドに頼りすぎることにはリスクもあると言います。今回は、尿もれパッドの使用に関する誤った認識と、そのリスクについて、医師の視点から解説します。

尿もれパッドに頼りすぎることのリスク

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

尿もれパッドは確かに便利で、生活を快適にしてくれるアイテムですが、使用方法を誤ると、かえって症状を悪化させることがあります。次に、専門医が指摘する「尿もれパッドに頼りすぎるリスク」について、詳しく見ていきましょう。

1. 尿もれパッドに依存してしまうことによる筋力の低下
尿もれパッドは、確かに尿漏れを防ぐ便利なアイテムですが、これを常用してしまうことで、膀胱や骨盤底筋群の筋力が低下するリスクがあります。パッドを使うことで、尿漏れの不安を感じることなく日常生活を送ることができますが、実はその間に「膀胱や筋肉が自然に機能しなくなってしまう」という問題が起こります。特に、軽度の尿漏れを感じる程度であれば、筋肉を鍛えるトレーニングが重要ですが、パッドに頼りすぎていると、必要なトレーニングをしないまま症状が悪化する恐れがあります。

医師コメント:
尿もれパッドは尿漏れの不安除去のための一時的な処置と考えましょう。尿漏れに対する対策として、骨盤底筋体操などの筋トレを行ったり、泌尿器科への受診により原因を調べることが大切です。

2. パッドによる肌トラブル
尿もれパッドは便利ですが、長時間の使用によって肌トラブルを引き起こすこともあります。パッドに含まれた湿気が肌に触れ続けることで、かぶれや炎症を引き起こすことがあるのです。特に敏感肌の方や、長時間使用している方は注意が必要です。また、湿気が溜まることで、細菌の繁殖を招き、尿路感染症などのリスクも高くなる可能性があります。これらの肌トラブルを防ぐためには、パッドの使用時間を制限し、定期的に交換することが大切です。

医師コメント:
“尿もれパッドを常につけていないと困る” という状況は異常だと考えないといけません。肌のトラブル、尿路感染症に注意を要します。糖尿病に罹患している方は症状が悪化しやすいため要注意です。

尿もれを改善するための対策とは?

尿もれパッドはあくまでも症状を一時的に軽減するためのアイテムであり、根本的な解決にはならないことを理解しておくことが重要です。次に、尿もれの改善方法や予防策について紹介していきます。

3. 骨盤底筋群のトレーニング
尿もれの予防には、何よりも骨盤底筋群を鍛えることが効果的です。骨盤底筋群は、膀胱を支える役割を持つ重要な筋肉群で、この筋肉を鍛えることで尿漏れの予防や改善が期待できます。具体的には、ケーゲル体操が有名です。これは、肛門を締めるように膣・尿道を締めることで、尿を途中で止めようとするような動きのことで、骨盤底筋を強化するエクササイズです。毎日コツコツと続けることで、筋力が向上し、尿漏れの症状が改善することが多いです。

4. 尿漏れを予防する生活習慣の改善
生活習慣も尿漏れに大きな影響を与えます。まず、適度な水分補給を心がけることが大切です。過度に水分を取らなかったり、逆に過剰に取ると、膀胱に負担をかけてしまいます。適切な水分摂取を行うことで、膀胱機能を正常に保ちます。また、便秘が尿漏れを悪化させることもあるため、食物繊維を多く含む食事を心がけ、便通をスムーズに保つことも重要です。

尿もれパッドに頼りすぎることは、一時的な対策にはなりますが、長期的には筋力の低下や肌トラブル、根本的な改善を妨げるリスクがあることが分かります。

まとめ

尿もれパッドは、尿漏れを一時的に防ぐ便利なアイテムですが、過度に頼りすぎることにはリスクが伴います。膀胱や骨盤底筋群の筋力が低下したり、肌トラブルを引き起こす可能性があります。

尿漏れを改善するためには、骨盤底筋を鍛えるトレーニングや、適切な生活習慣の改善が必要です。尿もれの症状が気になる方は、パッドに頼りすぎず、根本的な改善策を取り入れることをおすすめします。健康的な体を維持し、快適な生活を送るためにも、医師のアドバイスを受けながら適切な対策を講じましょう。


監修者:腎・泌尿器科おおねクリニック 大嶺 卓司