「引き算は苦手」という方は少なくないでしょう。特に、桁の大きな数を引き算するときは、繰り下がりで間違いやすくなります。
この記事では、繰り下がりのある引き算を簡単にするテクニックを紹介します。やり方は簡単なので、ぜひ練習してみてください。
問題
次の計算をしなさい。
5425−3980
「四桁−四桁」の計算です。繰り下がりに注意して計算しましょう。
まずは、自分自身で答えを出してみてください!
解説
今回の問題の答えは「1445」です。
ここでは、次のように工夫して計算をします。
(1)5425から4000を引く(5425−4000=1425)
(2)1425に20を足す(1425+20=1445)
元の計算は、「3980を引く」という計算でしたが、「4000を引く」「20を足す」という計算になりました。同じ引き算でも「4000」というキリのいい数にしたことで、暗算しやすくなりましたね。
そのあとの「20を足す」というのは、本来3980を引くところで4000を引いているので、引きすぎた20を戻しています。
このように、引く数が1000の倍数のようなキリのいい数に近いとき、まずはそのキリのいい数を引いてみましょう。そして、そのあと引きすぎた分を足して調整します。すると、繰り下がりの計算をせずに、答えを求めることができます。
数学的な式変形
この計算の工夫は、数学的には次のような式の変形を行なっていることになります。
5425−3980
=5425−(4000−20)
=5425−4000+20
=1425+20
=1445
まず、「3980」を「4000−20」にしています。そのあと、カッコを外して「4000を引き、20を足す」としました。
カッコを外す前は「−(4000−20)」ですが、カッコを外したことによって「−4000+20」と符号が変化していることに注意しましょう。
まとめ
はじめのうちは難しく感じるかもしれませんが、慣れると暗算でも計算が可能になります。
今回の問題は、四桁の数の引き算でしたが、大きな数でも小さな数でも同じように考えることができます。
ぜひ繰り返し計算練習をしてみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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