割り算の計算が苦手という方は多いのではないでしょうか。一見すると難しい計算式でも、ある特定の計算式の場合に、暗算で簡単に答えを出す方法があります。
今回はそのような問題に挑戦してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
345÷5
割り算の計算ですが、暗算で答えを出せるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「69」です。
ここでは工夫して計算する方法を紹介します。
今回の計算が「÷5」の計算ですが、それを「2倍して10で割る計算」に変換して計算します。
345÷5
=345×2÷10
=690÷10
=69
「×2」の計算は、「345+345」のように同じものを足し算すると考えることもできます。
また、「÷10」はゼロを一つ減らす(小数点を左に一つ動かす)だけなので、これらの計算は暗算でもできそうですね。
「2倍して10で割る」と、手順が増えているように思えますが、実は一つひとつの計算は簡単になっています。
数学的な式変形
今回の計算は、数学的には以下のように考えることができます。
345÷5
=345÷(10×(1/2))
=345÷10÷(1/2)
=345÷(1/2)÷10 ←計算順序の入れ替え
=345×2÷10
「5」を「10×(1/2)」として、「÷10÷(1/2)」という二つの割り算になりました。
次に、計算順序を入れ替えて「345÷(1/2)÷10」となります。
最後に、「÷(1/2)」は分数の割り算なので、逆数の掛け算「×2」とします。
数学的にも正しい式変形であることが分かります。
まとめ
今回は「÷5」の計算を簡単に求める方法を紹介しました。「2倍して10で割る」というだけで、暗算でも簡単に答えを出せるでしょう。
日常生活でも活用できるので、ぜひ繰り返し練習してみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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