「速さ」に関する問題は、苦手な方が多いのではないでしょうか。
苦手になってしまう原因の一つは「公式を丸暗記」してしまっていることです。速さとは何かをきちんと理解していると、問題も簡単に解けるようになります。今回の問題でしっかりと理解しましょう!
問題
分速60mで20分歩いたとき、進んだ距離は何mか求めなさい。
「歩いた距離」を求める問題です。
どのような計算をすれば良いのでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「1200m」です。
どのように計算すればよいのか、解説をしていきます。
まず「分速60m」というのは、「1分間で60m進む速さ」のことです。
1分間で60m進むということは、「2分間で120m進む」「3分間で180m進む」・・・というように、時間が倍になれば、進む距離も倍になりますね。
今回は20分間歩くので、その距離は次のように計算できます。
60×20=1200
したがって、分速60mで20分歩くと「1200m」の距離を進むということになります。
よくある間違い
速さに関する公式「速さ×時間=距離」を覚えていた方は、これを利用したかもしれません。
覚えていた公式を利用して答えを出すことも、正しい解き方のひとつです。
しかし、この公式を利用する場合は注意が必要です。
次のような問題に挑戦してみましょう。
分速60mで2時間歩いた距離は何mか求めなさい。
「速さ×時間=距離」なので「60×2=120」としなかったでしょうか。しかし、これは間違いです。
「分速60m」というのは、「1分間あたり」の進む距離を表しています。
したがって、2時間を「分」に変換して計算しなければいけません。
<正しい計算>
分速60mで2時間歩いた距離→分速60mで120分歩いた距離
よって、
60×120=7200
7200mとなる。
まとめ
速さの問題は、苦手な方が多い単元ですが、それは公式を暗記しようとしてしまうからです。
単に暗記するのではなく、きちんと意味を考えることで問題も解けるようになるでしょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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