「9で割る計算」は難しく見えるかもしれませんが、実は暗算でも答えを出すことが可能です。
この記事では、その計算方法を解説します。ぜひ繰り返し練習し、計算方法をマスターしてみてください!
問題
次の計算をしなさい(商は整数で求め、あまりも出すこと)。
1221÷9
暗算するのは難しく感じるかもしれません。まずは、自分自身で答えを出してみましょう。
解説
今回の問題の答えは「135あまり6」です。
ここではインド式計算法を用いた計算方法を紹介します。
「9で割る計算」に利用できる方法ですが、割られる数のそれぞれの位の和が9以上になると、手順が少し複雑になります。
「1221÷9」の計算では「1+2+2+1=6」で9より小さいので、簡単な計算で求めることができます。
(9以上になる場合は、後述します)
「1221÷9」の答えを求めるために、割られる数(1221)を左から順に1桁、2桁、3桁、4桁と取り出し、それらの数の和をそれぞれ求めます。
(左から1桁) 1
(左から2桁) 1+2 =3
(左から3桁) 1+2+2 =5
(左から4桁) 1+2+2+1 =6
あとは求めた数を順に並べるだけです。ただし、いちばん最後の数は「あまり」になります。
つまり、答えは「135あまり6」です。
足し算だけで答えを求めることができましたね。
(補足)和が9以上になる場合
先ほどの計算は、各桁の和が9より小さかったので、数を並べるだけで答えを求めることができました。
では、次の問題に挑戦してみましょう。
(例題)
次の計算をしなさい(商は整数で求め、あまりも出すこと)。
5723÷9
こちらも同じような手順で答えを求めることができます。
ただし、割られる数のそれぞれの位の和が9以上になるので、単純に数を並べるだけでは答えにはなりません。
どのようにすれば良いのか確認してみましょう。
(左から1桁) 5
(左から2桁) 5+7 =12
(左から3桁) 5+7+2 =14
(左から4桁) 5+7+2+3 =17
ここまでは先ほどの手順と同じです。
ここで、いちばん最後の数(17)を9で割ります。この9で割ったあまりが、元の計算のあまりです。
また、9で割ったとき商は一つ上の位(左から3桁の合計)に足します。
そして、足した結果の一の位がその桁の数となり、十の位はさらに上の位(左から2桁の合計)へ足すということを繰り返します。
これによって得られた「635あまり8」が答えとなります。
まとめ
今回は「9で割る計算」を簡単に求める方法を紹介しました。
足し算だけで答えが出せてしまうので、割り算が苦手という方は練習してみると良いでしょう。ぜひ日常生活でも活用してください!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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