美容師「最悪、髪が生えなくなります」→『白髪』が多い人がやりがち…“NGケア方法”とは？【プロが解説】

2025.3.4

「白髪を抜くと増える」という話を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか？今回、果たしてこの噂は本当なのか、プロの美容師に取材を行いました。白髪の原因や予防法、そしてやってはいけないNGケアについて詳しく解説します。

「白髪」は抜くと本当に増える？

結論から言うと、白髪を抜いても増えることはありません。白髪が生える仕組みと抜く行為は直接関係がないためです。

では、なぜ「白髪を抜くと増える」と言われるのでしょうか？これは主に心理的な要因が関係しています。白髪を見つけて抜くことで意識が白髪に向かいやすくなり、「抜いたのにまた増えた」と感じてしまうのです。

また、一度白髪が生え始めると、同じ時期に他の白髪も増えている可能性があります。そのため、「白髪を抜いたら増えた」と思ってしまうのです。

美容師コメント
白髪が生えるのは、体に何らかの変化が起きたサインです（詳しい理由は後述します）。白髪を見つけたタイミングで抜くことが多いですが、実際にはその1本だけでなく、他の白髪も同じ時期に生え始めている可能性があります。そのため、1本抜いた後に新たな白髪を見つけると、「抜いたら増えた」と感じやすくなるのです。

「白髪」を引き起こす要因とは？

白髪の原因は加齢だけではなく、生活習慣や環境も大きく影響します。主に次の6つの要因が考えられます。

老化 - 年齢を重ねることで、髪を黒くする色素細胞（メラノサイト）の働きが低下します。
血流の悪化 - 頭皮の血流が滞ると、毛根に栄養が届きにくくなり、白髪が増えやすくなります。
活性酸素の増加（体内の酸化） - 体内の酸化が進むことで、メラノサイトがダメージを受けます。
ストレス - 強いストレスは自律神経の乱れを引き起こし、白髪の発生につながることがあります。
頭皮フローラのバランスの乱れ - 頭皮の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れると、髪の健康に影響を与えます。
遺伝 - 家族に白髪が多いと、自分も白髪になりやすい傾向があります。

適度な運動やバランスの取れた食事を心がけ、体の酸化を防ぐことが白髪予防につながります。

美容師コメント
適度な運動（過度な運動は逆に酸化を促します）や、良質なたんぱく質を含むバランスの良い食事を意識することが大切です。酸化を促す食品を控えることも重要です。

3. 白髪予防のための正しいケアとNGケア

白髪を防ぐためには、適切な生活習慣とヘアケアが重要です。

◎白髪予防のために実践すべきケア方法

適度な運動（運動のし過ぎは逆に酸化を促すので注意）
栄養バランスの良い食事（特に良質なたんぱく質をしっかり摂る）
ストレスを溜め込まない工夫（リラックスする時間を作る）
血流を良くするマッサージ（頭皮の血流改善が大切）

×やってはいけないNGケア

白髪を抜く：毛根にダメージを与え、最悪の場合、髪が生えなくなる可能性があります。白髪が気になる場合は、根元からカットするのがベストです。
自然乾燥をする：ドライヤーの熱は悪いと誤解されがちですが、髪はしっかり乾かしてください。濡れたままだと雑菌が繁殖し、頭皮の酸化や臭いの原因になります。

美容師アドバイス
NGなケア方法は、白髪を抜くこと。白髪を抜くと毛根にダメージを与え、最悪、髪が生えなくなります。抜いたとしても、次に生えてくるのは99％白髪です。気になる場合は、抜くのではなく根元からカットしましょう。また、ドライヤーを使わずに自然乾燥すると、雑菌が繁殖しやすくなるため、しっかり乾かすことをおすすめします。

「白髪」が気になり始めたら生活習慣から見直してみて！

「白髪を抜くと増える」は迷信であり、実際には関係ありません。しかし、白髪の原因は加齢だけでなく、血流や生活習慣の影響も大きいため、適切なケアを行うことが大切です。

白髪が気になり始めたら、抜くのではなく根元からカットし、生活習慣を見直してみましょう。正しいケアを続けることで、健康的な髪を維持できます。

監修者：三村浩章（合同会社サステア CEO、ヘアメイククール代表、滋賀県美容組合副理事長、シャンプーソムリエ）

シャンプーソムリエの資格を持つ現役美容師。
今までに向き合ったお客様の数延べ12万人以上。
高校卒業後、神戸のサロンに勤務。その後滋賀県彦根市にCOURを出店。
ヘアショー、各種セミナー、神コレのヘアメイク、雑誌のヘアメイク、メーカーのプロダクトの企画テストなどをこなす。
またシャンプーオタクが作った「サステア」をECサイトにて販売中