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「上司が日本語の勉強をさせてくれない」英会話スクールで働く外国人の嘆きに、同業者から共感の声「変だよね」

  • 2025.3.17
出典:photoAC(写真はイメージです)

「英会話スクールで勉強しているんだ」と聞いてイメージするのはどんな姿でしょうか?

学校の授業のように黙々とノートをとる姿よりも、実際に英語をしゃべって会話している姿を思い浮かべる人が多いかと思われます。

今回紹介するのは、日本の英会話スクールで働く外国人が疑問に感じていることです。
外国人講師が日本語をしゃべったり勉強するのを嫌がる上司について不思議に感じている話が外国のSNSに投稿されると、ほかの英会話講師から多くのコメントが集まりました。

日本で働いてるのに日本語禁止!?

英会話スクールで働いてる外国人講師だけど、日本語の勉強をしていると上司に嫌がられる。意味が分からない。

英会話スクールで働いているのだが、上司が私たちが日本語をスクール内でしゃべっているのを嫌がるんだ。

休み時間に日本語を勉強しようとするのも禁止なんだけど、日本に住んでるのにこんなのおかしいよ。日本の社会で生活するためにも日本語は勉強すべきだと思うんだよね。

ほかの英会話スクールで働いてる友達ともこのことが話題になったんだが、講師の日本語の使用を制限しようとしたり日本語をしゃべらせないようにするのは同じだった。
似たような経験がある人はいる?どうしてこうなるんだろうね。

アメリカ合衆国の掲示板型ソーシャルニュースサイト「Reddit」に、英会話スクールで働く外国人の疑問が投稿されました。

日本で働いているのに日本語の勉強をしたり、日本語で話すと上司に嫌がられるのは確かに不条理を感じますね。

どうやらほかの英会話スクールでも同じ状況の場所が多いそうです。

この投稿に対して様々なコメントが集まったのですが、そこから「日本の英会話スクールが外国人講師に求めるもの」が見えてくるような意見が寄せられました。

実際の一部のコメントを紹介します。

英会話スクールが提供するものとは

英会話スクールのセールスポイントは「英語でしか会話できない環境」なんだ。
日本人は基本的に学校で英語を学習済みなんだけど、学校での英語の授業は「英語でしか会話できない環境」とは違うんだよね。
だから英会話スクールの生徒は英語の学習だけじゃなくて、日本語を使わずに「英語でしか会話できない環境」のために学費を払っているんだよ。
英会話スクールの授業で「日本語で解説」は求められていないんだ。つまり、英会話スクールの講師は、生徒が日本語をしゃべろうとしても通じない、というイメージを保たなきゃいけない。
休み時間に日本語の勉強を禁止するのもその延長なのだと思う。

日本語がしゃべれるのは秘密

基本的に、生徒に「あの先生って日本語できるんだ!」っていうのがバレると、生徒が「英語でしゃべらなくてもいいじゃん!」ってなるからだよ。
これを英会話スクール側は避けたいんだよね。私が働いていた英会話スクールはそうだった。
でも日本で暮らすからには日本語を勉強するのは大事なんだから、変なルールだよね。
大手の英会話スクールで、講師がほかのスタッフに日本語で話していたことでクレームが入った話を聞いたことがある。
生徒側が「英語でしか会話できない環境」のためにお金を払っているから、生徒によってはそこを徹底したい人もいるのかもね。
ちなみに英会話スクールにいる子どもは、講師が日本語しゃべれるって分かった途端に日本語しかしゃべらなくなるよ。
何度もこういうことがあったから分かる。

イメージを売るビジネス

9年前、英会話スクールで働いているときに同じことがあったよ。
英会話の授業中は、授業に関連することでも日本語をしゃべるのは一切禁止された。
日本に来たばかりだから特に気にしてなかったけど、もし時間を戻せるなら、違うことを感じるだろうな。
日本語の勉強はとても大事だよ。
英会話スクールは所詮講師の将来的な生活や目標については無関心だ。
英会話スクールが求めているものは「外国人らしさ」で、その「外国人らしさ」を利用したビジネスなんだよね。
アドバイスとしては日本語は勉強し続けること、でも日本語を学習していることをスクール側に知らせる必要はない。
あと絶対に英会話レッスン中に日本語を使ってはいけない。

例外もあり

そうなの?私が働いていた英会話スクールは労働時間外に日本語の勉強をすることに対して時給の半分くらいのお金が給与としてもらえたよ。

全部英語で授業って本当に効果的なの?

「英会話の授業中は日本語禁止」これは分かるよ。だってそのために生徒が学費を払っているからね。
でもこれができるのは、語彙力の基礎がしっかりしている生徒だけだと思う。
授業じゃないときの日本語禁止は意味分からないよ。
日本語の基礎が分かることでより良く英語を教えられるからね。
あと、自分自身も「語学」を学ぶことで、英語を学ぶ人の視点もより理解できると思う。
英会話レッスン中に日本語を使うことは絶対に必要ではないけど、ちょっと日本語を使うことで生徒がリラックスできたりレッスンの計画とかに関する勘違いを防げる。
投稿者の上司は、英会話レッスンでの指導方針よりも、講師が日本語の知識を持ちすぎたり、日本語を使うことのほうが楽だと思うのを防ぎたいのかもしれないね。
私が働いていた英会話スクールの上司は、日本人スタッフと英会話講師が仲良くなるのを嫌がったんだけどこんな人は少数派だろうな。

休憩時間は何しても自由だ!

多分日本語のスキルが上がって転職されるのが嫌なんだよ。
休憩時間は何してもいいんだから好きなことをすればいいよ。
休憩時間に「これを食べるな!これをするな!日本語の勉強は駄目!」なんて言う権利はないんだ。

英会話スクールで求められる非日常性

一部例外はありますが、基本的に多くの英会話スクールで、「外国人講師は英語だけを話すべき!日本語が通じない外国人(という設定)であるべき!」というイメージを大切にしている傾向が強いことが分かりました。

ある意味、「英会話スクールの中では海外」というちょっと非日常性が求められているのかもしれません。
そこが義務教育で科目として学習する英語と差がつく部分であるとも考えられます。

だからといって、講師が休み時間に日本語の勉強をするのもダメ、というのはやりすぎな気がしますね。

英会話スクールがある種のサービス業であり、イメージ商売であることが窺える結果となりました。



出典:Reddit(Why are Eikaiwas so hostile towards their teachers learning Japanese