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上司に「結構です」と言ってはいけない… 仕事がデキる人は“こう言い換える”!8つのフレーズとは?【プロ監修】

  • 2025.4.8
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「結構です」という言葉は、一見すると丁寧な表現に思えますが、ビジネスシーンでは誤解を招きやすい曖昧な言葉です。

「大丈夫です」と同じように、肯定・否定の両方の意味を持つため、使い方に気をつけないと誤解されてしまうことも…。特に、目上の人に対して使うときには注意が必要です。

今回は、「結構です」の言い換え表現をご紹介します。

「結構です」の曖昧さと誤解のリスク

「結構です」は文脈から解釈する必要がある言葉です。次の2つの意味で使われています。

1、【肯定の意味】→「十分です」「満足しています」「問題ありません」など足りているとき

(例)「この資料で結構です」(=この資料で問題ありません)

2、【否定の意味】→「必要ありません」「不要です」「要りません」など断るとき

(例)「お茶はいかがですか?」「結構です」(=不要です)

このように、文脈によって全く逆の意味になり得るため、ビジネスシーンで使用すると相手に誤解を与える可能性があります。

「結構です」は目上の人に使ってもいいの?

「結構です」は、「結構」という言葉に、丁寧語の「です」をつけた敬語表現ですが、尊敬語や謙譲語ではありません。そのため、目上の人に使う場合は注意が必要です。

「結構です」という言葉は、相手に対して判断を下すニュアンスを含むため、目上の人に使うと上から目線のように感じられる可能性もあります。

目上の人には、基本的に「結構です」ではなく、言い換え表現で伝えるようにしましょう。

「結構です」の言い換え表現

ビジネスシーンでは、具体的な表現を使うと誤解を防ぐことができます。

例えば、肯定の意味で使いたい場合は「承知しました」や「そのままで問題ありません」、「差し支えございません」などと言い換えると、相手に意図が正しく伝わりますよ。

逆に、何かを断りたい場合は「お気持ちだけいただきます」や「今回は遠慮させていただきます」と表現すると、角が立ちにくくなります。

また、必要ないことを伝えたいときは「すでに準備済みです」や「間に合っております」、「お気遣いなく」と言うことで、意思表示ができます。

例えば、こういう場面はどうでしょうか?

上司に対して「この提案書で結構です」と伝えると、「問題ない」という意味なのか「不足しているものの仕方がない」という意味かが不明瞭になり、誤解を招く可能性がありますね。「こちらの提案書で問題ありません」や「こちらの内容で進めます」と、意思を具体的に伝えるほうがトラブルの心配もなく安心です。

まとめ

「結構です」という言葉は、肯定・否定の両方の意味を持つため、ビジネスシーンでは誤解を生みやすい表現です。相手に正しく意図を伝えるためにも、「結構です」を使うときは注意が必要です。

誤解を防ぐためにも、今回ご紹介したような言い換え表現に変更して伝えるようにしましょう。


監修者:栗栖 佳子(株式会社 宙 代表取締役・ビジネスコーチ)

大学卒業後、人材サービス会社パソナで法人営業およびコーディネーターとして1万人以上の採用・面接・キャリアカウンセリング並びにスタッフや部下の人材育成に取り組む。2009年ビジネスコーチとして、株式会社 宙(sora)を設立。
【コミュニケーション次第で人が変わり、組織が変わり、人生が変わる!】をモットーに、コーチング、アンガーマネジメント、「1on1」マネジメント等、レゴブロックやインプロなど多彩なワークショップを取り入れながら社員や管理職の意識改革、組織風土改革の研修やセミナー、講演活動を年間120回以上行っている。また、3人の子どもを育てながら働いてきた経験から、ワーク&ライフマネジメント、リカレント研修、女性活躍推進アドバイザーとしてお互いの価値観にとらわれず、同感しなくても共感し合える組織作りを目指して活動中。

著書:才能を伸ばす人が使っているコミュニケーション 増補改訂版 ペンコム出版社