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韓国のTV番組で歌唱したら、異例の“145万回再生”を記録した日本の歌姫は?現地からは「40過ぎて涙が出る」「鳥肌たった」

  • 2025.2.14
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(C)SANKEI

デビュー24年目を迎える中島美嘉が、韓国の音楽番組に出演した映像をきっかけに再び脚光を浴びている。MBN「日韓トップテンショー」代表曲『雪の華』を披露した動画はYouTubeで145万回以上再生を記録。ファンがXに投稿した動画ではすでに1000万回再生を突破。また、2025年5月10日(土)に開催が決定した自身初の韓国単独コンサートの1次チケットは、1月21日(火)12時の発売からわずか1時間で完売するという“超”がつく人気ぶり。

「なぜ今、中島美嘉が韓国でここまで盛り上がっているのか?」という声が日本でも増加中。パフォーマンス映像からは圧倒的な歌唱力と神秘的な存在感が伝わり、韓国のテレビ番組でも「やっと本物が見られた」という熱い反応が相次いでいる。『雪の華』が韓国でいったいどのように浸透し、再ブームを巻き起こしたのか。まずは全体像を整理してみたい。

再燃するJ-POPブームと中島美嘉の人気

韓国では2000年代前半にJ-POPブームが到来し、多くの日本のドラマや楽曲が一気に紹介された時期があった。その波に乗り、「J-POPバラードの女王」と称される中島美嘉も強い印象を残している。

現在はYouTubeやSNSで過去の名曲がリバイバルされやすい時代。番組出演を機に改めて注目を集め、「あの名曲のオリジナルは彼女だったのか」と若い世代が再発見し、当時からのファンも「やっぱり好きだ」と盛り上がる構図が生まれている。

中島美嘉は独特の歌声や楽曲の世界観で、一度ハマるとなかなか抜け出せない魅力がある。韓国でのバズは、こうした“唯一無二”の存在感を再確認する流れにも乗っている印象を受ける。

なぜ『雪の華』が韓国で特別なのか?

『雪の華』が韓国で広く知られるきっかけになったのは、2003年の韓国ドラマ『ごめん、愛してる』パク・ヒョシンがカバーし、大ヒットを記録したこと。

「切なさ」を象徴する曲として、ドラマのイメージとも重なり、韓国では“冬といえば『雪の華』”というほど定着した。さらに路上ライブや音楽番組でも頻繁にカバーされ、“国民的バラード”のような地位を確立している。

2005年公開の映画『NANA』では、中島美嘉本人がクールなキャラクターを演じたことで韓国の若者を再び魅了。日本のポップカルチャーに触れる際、まず名前が挙がるアーティストのひとりになった。

当時20代だった世代が40代になり、あの頃の思い出を懐かしむ動きが再熱する中で、新たなファン層もYouTubeやSNSを通じて加わり“オリジナルの世界観”を改めて評価している。実際に韓国の視聴者からは、こうしたコメントが寄せられている。

私たちはこの歌を聴いて青春を過ごした
2005年、大学1年生の時、中島美嘉が『雪の華』を歌う映像を見て本当に感心した。39歳の子供二人の父親になった今でも、『雪の華』を聴くと、ほのかに二十歳のある冬に戻ったような気がする。韓国に来てこうして歌ってくれて本当にありがとう
韓国放送で中島美嘉を見られるなんて… 永遠のナナ
40過ぎて涙が出ますね、韓国の放送で見ることになるとは
この曲はやっぱり原曲が最高、誰も真似できない
「鳥肌たった」

単にヒット曲を知っているというだけでなく、当時の思い出と結びついている点が大きな強み。ノスタルジーと新鮮な発見を同時に提供できる存在として、いま中島美嘉が改めて注目を浴びている理由がそこにある。

コンサートが1時間で完売したのは、まさに「待っていたファンの熱量」

韓国初の単独コンサートの1次チケットが1時間で完売したのは、まさに「待っていたファンの熱量」を象徴する出来事。かつてのJ-POPブームをリアルタイムで経験した世代と、SNSで楽曲を発掘して魅了された若い世代が重なった結果ともいえる。

海外市場でK-POPが躍進を続ける中、逆輸入的にJ-POPが評価される現象は、他の2000年代アーティストにも波及する可能性がある。音楽だけでなく、当時のドラマや映画も含め、韓国で新たな動きが生まれるかもしれない。

音楽配信や動画プラットフォームの発達によって、「懐かしい曲がいつでも聴ける時代」になったことで、こうした再ブームは起こりやすくなっている。中島美嘉の例は、日韓文化交流の新しいステージを示唆する象徴的な出来事といえるだろう。

懐かしさと新鮮さを同時に感じさせてくれる稀有な存在

2000年代前半、韓国のファンを魅了した中島美嘉の歌声が、時を越えて再び大きく注目されている。『雪の華』をめぐる思い出と、唯一無二のオーラを放つアーティスト性が合わさり、動画の再生数やチケット完売という“結果”を生み出した。

懐かしさと新鮮さを同時に感じさせてくれる稀有な存在が、中島美嘉の真骨頂。国境や世代を超えて多くの人の心を動かす力は、今後さらに広がりを見せるかもしれない。当時の名曲を改めて聴き直すと、その理由がいっそう鮮明に見えてくるはず。

※記事は執筆時点の情報です。