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医師「この時期は避けて」→『花粉症』を悪化させる…“意外なNG習慣”と“効果的な対策”とは?【専門医が解説】

  • 2025.3.1
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

花粉症の季節が到来し、症状に悩まされる方も多いはず。飛散量を予測して対策を立てたり、日常生活でできる工夫をすることが大切です。この記事では、花粉症の予防法から外出時の対策、食生活の見直しまで、実践しやすい方法を紹介します。

花粉症対策のポイントと予防法をチェック!

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

花粉症の症状を軽減するためには、早めに対策を始めることがカギです。花粉症の症状が現れる時間帯も人によってさまざま。症状を和らげるには、自身のタイプに合わせて対策方法も検討する必要があります。マスクや花粉症対策用のメガネなどは事前に準備しておくと安心です。
その他にも、朝に症状が強くなるタイプの人は空気清浄機、鼻づまりなどの症状が強い人は加湿器などを準備することをおすすめします。

1.花粉飛散の状況や予報は公的機関のサイトで確認
環境省や日本気象協会、東京都保健医療局のホームページでは、花粉の観測データを公開しています。スギやヒノキなど、種類ごとの飛散量がひと目でわかるのでチェックしてみてください。花粉症に関する情報も載っているので、花粉シーズンの暮らしに役立てましょう。
2.基本的な対策は「花粉を防ぐ」こと!
外出時はマスクやメガネを着用して、花粉が目や鼻に入るのを防ぎましょう。特に症状がひどい場合は、花粉が多い時間帯の外出を避け、窓を閉めて花粉の室内への侵入をブロックしましょう。
3.花粉がついた服や髪はしっかり払いましょう
家に入る前には、衣服や髪に付着した花粉をよく払いましょう。払うだけで除去しきれるわけではないため、掃除機や空気清浄機を活用して花粉を軽減してみてください。外出時には花粉がつきやすい素材の衣服を控えるのも有効。毛の長いウールやアクリル素材は、花粉が絡みやすいため注意しましょう。
4.食事・アルコール・タバコなど生活習慣の見直し
タバコやアルコールは花粉症の症状を悪化させる一因のため、なるべくこの時期は避けてください。タバコはともに鼻の粘膜を刺激し、アルコールは鼻の粘膜の毛細血管を広げてむくみを引き起こすため鼻の諸症状を悪化させます。
食事では、乳酸菌を摂取するよう意識してみて。私たちの腸内には、免疫の過剰な働きを押さえてアレルギーを防ぐ細胞があるため、腸内環境を整えると花粉症の症状を和らげてくれる可能性があります。乳酸菌をサポートする食物繊維も取り入れつつ、バランスのよい食事を目指しましょう。スパイスなど粘膜への刺激の強い食べ物は、症状を悪化させるともいわれるため控えるのがおすすめです。

症状が強く日常生活に支障を来している場合には医療機関での治療をおすすめします。今の薬は速効性がありますが、花粉症はいつ発症するか分からないので、できるだけ早めに受診しましょう。

花粉症の薬…市販薬と処方薬のちがいとは?

市販薬は手軽に購入できますが、安全面を考慮して有効成分が少なく、副作用を抑える成分が含まれています。最近では、病院で処方される薬と同じ成分を含む市販薬も増えてきました。

しかし、花粉症の症状が軽くても薬は継続して服用することが一番大切です。花粉の飛散が少ない雨の日や気温が低い日が続き症状が落ち着くと、つい「薬を飲まなくてもいいのでは…」と思ってしまうかもしれませんが、薬を服用しない日が増えると急激に花粉が増えたときに悪化したり、症状が悪化してから再び服用を始めても以前より効果が出ないことがあります。症状が落ち着くと服薬をやめがちですが、それが逆に症状を悪化させることがあります。

花粉症の治療は早期の対応が重要で、症状がひどくなる前に病院で相談することをおすすめします。既に症状がつらく、市販薬を購入し服用している場合でも1週間程度経っても改善されない場合は、やはり受診がおすすめ。特に市販の点鼻薬は連用に注意が必要で、使いすぎると逆効果になることもあります。医師の指導を受けながら、適切な薬を使用することが大切です。

市販薬で改善しない場合は、早めの受診を!

「処方薬が欲しいけれど、通院するのが面倒…」という方には、2022年度から導入された「リフィル処方箋」を医師に相談してみましょう。この制度を利用すれば、1回の受診で最大3回まで同じ薬を処方してもらえます。

眼のかゆみがひどかったり、点眼薬を使うタイミングを逃しがちな方には、昨年5月に承認された「アレジオン眼瞼クリーム(エピナスチン塩酸塩眼瞼クリーム0.5%)」の処方について、クリニックで相談するのも一つの方法です。このクリームは、目の周囲、上下のまぶたに直接塗ることで有効成分が吸収され、アレルギー反応を抑える効果があります。1日1回塗布すれば24時間効果が持続することが期待できます。就寝前に塗ることで朝の涙目を軽減できます。

1チューブを1ヶ月かけて使うので、市販薬と比べてもそれほど高くありません。アレジオン眼瞼クリームは、アレルギー性結膜炎用の塗り薬で、点眼薬と違って1日1回の塗布で済むので、点眼が難しいお子さんや介助が必要な方にも使いやすいです。

まだ間に合う!早めの対策で花粉シーズンを乗り切ろう

花粉症の予防は、花粉が飛散する前から始めるのが理想です。マスクや眼鏡などの対策を準備しておくと安心です。

また、自分の症状花粉症の予防は、花粉が飛散したらできるだけ早く始めるか、症状がでたらすぐに始めるのが理想です。マスクや眼鏡などの対策を準備しておくと安心です。

また、自分の症状に合わせた対策を講じることで、より効果的に症状を軽減できます。もし症状が強く日常生活に支障をきたしている場合は、医師に相談して早めの治療を受けるようにしましょう。


監修:医療法人社団博雅会 草ヶ谷医院
草ヶ谷 英樹先生

総合内科・呼吸器内科・アレルギーの専門医。長引く咳・喘息・肺気腫・睡眠時無呼吸症候群・アレルギーなど、専門的な診療を提供すべく日々奮闘しています。「静岡の呼吸器なら草ヶ谷医院」と呼ばれるよう、医療の質はもちろん、スタッフの接遇やおもてなしの向上にも意識して取り組んでいます。スタッフが心身ともに充実し、満たされた気持ちで働ける環境を目指し、定期的な勉強会や講習会を実施し、院内外の活動への参加も支援しています。