「要介護になるリスクが高まります…」　４０代以降の『更年期太り』、放置すると怖い“健康への影響”【#医師が解説】

2025.2.3

「最近、なんだか太りやすくなった気がする…」そんなお悩みを抱えていませんか？更年期には女性ホルモンの減少が影響し、体型や健康に変化が現れる時期です。でも、正しい知識と対策でその影響をコントロールすることができます！今回は医師の解説をもとに、更年期太りの原因と具体的な予防・改善策を詳しくお伝えします！

「更年期太り」の原因は“これ”だった！

更年期とは、閉経を挟んだ10年ほどの期間を指します。この時期に女性ホルモン「エストロゲン」が急激に減少します。医師によると、このエストロゲンの減少は、単なるホルモン変化以上の影響を与えるとのこと。

医師コメント
更年期は女性ホルモンのエストロゲンの減っていく時期です。女性ホルモンのピークは20代半ばですので、20代の元気の良い女性のイメージはできるかと思います。徐々に減っていくホルモンの影響で肌のハリが減ったり、体の線が緩んだりといった加齢による変化が起きます。

肌のハリや体の線が緩むのも、エストロゲン減少による影響。特にお腹周りに脂肪がつきやすくなるのが、「更年期太り」の特徴です。これらの変化が重なることで、体重増加だけでなく体型の変化も感じやすくなるのです。

更年期太りを防ぐには？

医師によると、更年期には「カロリーの摂取を減らす」だけでは解決しないとのことです。栄養バランスを考えた食事が重要になります。次に重要なのが運動習慣です。特に無理なく続けられる有酸素運動や筋力トレーニングが効果的です。

医師アドバイス
更年期になると太る方に多いのは、カロリーばかりを気にして栄養素のことをあまり考慮していない、具体的にはタンパク質の摂取がとても少ない方が多いです。女性ホルモンはコレステロールを元に作られるので、負荷の少ない有酸素運動を継続して習慣にして、脂質とタンパク質をしっかり摂ることで太りにくい体を維持できると思います。

さらに、骨の健康を守るためには、カルシウムとビタミンDの摂取も欠かせません。ヨーグルト、小魚、きのこ類などを意識して食事に取り入れてみましょう。

「更年期太り」を放置すると怖い？！健康のリスクとは

更年期太りをそのままにしておくと、健康リスクが高まる可能性があります。特に注意すべきは骨粗しょう症です。

医師コメント
太ると億劫になり、運動量が減ります。運動が減ることで更年期女性にとって一番心配な病気は骨粗しょう症です。骨粗しょう症で骨折が起きてしまうと、要介護になるリスクが高まります。負担の少ない有酸素運動で筋肉を維持しつつ、骨を意識することがポイントです。

また、内臓脂肪が増えることで、糖尿病、高血圧、心疾患などの生活習慣病のリスクが高まるのも見逃せません。体型の変化だけでなく、健康を守るためにも更年期太りへの対策は重要です。

SNSでは「更年期太り」に関してこんな投稿も…

X（旧Twitter）では、「更年期太り」に関する投稿がたくさん見られます。「体が重くてもうイヤだ！」「そんなに食べてないのに」といった、体の変化に戸惑っている声が多く寄せられています。みんな予想以上の変化にびっくりして、どう対応すればいいのか悩んでいる様子が伝わってきますね。

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更年期は太るんだろうか。中年太りってやつ。そんなに食べてないのにな。

適切な食事と運動で「更年期太り」対策！

更年期太りの原因は、エストロゲンの減少や代謝の低下、筋肉量の減少にありますが、適切な食事と運動でしっかり対策することができます。特にタンパク質や良質な脂を意識した食生活、負担の少ない運動を続けることが大切です。

「更年期だから仕方ない」と諦める必要はありません。今日からできる小さな工夫を取り入れて、健康的で心地よい毎日を目指しましょう！

監修医：沢岻美奈子女性医療クリニック理事長沢岻美奈子先生

産婦人科専門医・女性ヘルスケア認定医。医療法人・沢岻美奈子女性医療クリニック理事長。神戸市内のクリニックにて「更年期で悩む女性を元気にしたい！」という思いで診療を行っている。幅広い世代の女性のかかりつけ婦人科医として、クリニックを受診する患者さんのリアルな声をインスタグラム「375taxi」やpodcast「女性と更年期の話」でも配信している。