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工夫して5秒で計算してみて!「2341÷9」→暗算できる?

  • 2025.2.25
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割り算の問題は、「割り切れる計算」と「割り切れない計算」に分かれます。割り切れない場合はさらに、「四捨五入して概数で答えを出す場合」と「商と余りを求める場合」に細分化されていきますね。

今回は、商と余りを求める問題に挑戦してみたいと思います。筆算をして解いていくのではなく、式変形による解き方をしてみましょう。

問題

次の計算をしなさい。ただし、商と余りを求めて答えること。
2341÷9

桁数が大きいので、暗算は難しそうですね。

解説

この問題の答えは「260余り1」です。

式変形だけで解く場合は、割る数と割られる数、商と余りの関係が重要になってきます。

<割る数と割られる数、商と余りの関係>
割られる数=割る数×商+余り
※余りは割る数よりも大きくなることはない。

ここで、割られる数は四桁の数なので、1000a+100b+10c+dと表すことができます。
これを変形していき、「割られる数=9×商+余り」の形を目指していきます。

1000・100・10に近い9の倍数はそれぞれ999・99・9です。よって、次のように「1000a+100b+10c+d」を「999a+99b+9c」と「a+b+c+d」分解し、「割られる数=9×商+余り」の形にします。

  1000a+100b+10c+d
=999a+99b+9c+a+b+c+d
=9(111a+11b+c)+a+b+c+d

この式のうち、9が割る数、「111a+11b+c」が商、「a+b+c+d」が余りに該当する部分ということが分かりました。

まとめると、次のような手順で「四桁の数÷9」の商と余りを出すことができます。

<四桁の数÷9の商と余りの出し方>
・商は、千の位の数×111+百の位の数×11+十の位の数
・余りは、すべての位の数を足した数
※余りが9または9より大きい数になったら、商を1繰り上げる。その際、余りは9を引いた数にする。

これを利用して、問題の商と余りを求めていきましょう。

<商>
  111×2+11×3+4
=222+33+4
=255+4
=259
<余り>
  2+3+4+1
=5+4+1
=9+1
=10

余りが9を超えてしまったので、商を1繰り上げて答えを出します(余りは10−9=1)。

答えは「260余り1」となります。

まとめ

今回は9で割る割り算を、割られる数と商の各位の数に注目して解いていきました。難しい式変形のように感じますが、コツは「割られる数=割る数×商+余り」という目標の式の形を意識して式変形することです。

この仕組みが理解できれば、他の数でも応用できますよ。ぜひ、類似問題にもチャレンジしてみてください!

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。    



文(編集):うおうお
数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。


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